ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

カテゴリー: ダム ( Dams ) (1ページ目 (17ページ中))

愛媛県3ダムツーリング 黒瀬ダム

赤いクレストゲートはどこかで見たような…

県道12号線から黒瀬ダム堤体を望む(2025年5月)
県道12号線から黒瀬ダム堤体を望む(2025年5月)

志河川ダムを後にして次に向かうのは帰途の国道194号線から県道12号線に入ってすぐの場所にある黒瀬ダム。黒瀬ダムは堤高61mで中型の重力式コンクリートダムです。赤い2門のクレストゲート(ラジアルゲート)が四国で昭和40年代から昭和50年代に竣功したダムの特徴?(鏡ダム大渡ダムなど)

ダムの目的はF(洪水調整)N(不特定用水)I(工業用水)P(発電)です。当初FNIでしたが、昭和50年代の水力発電ブームで昭和57年にPが追加されたそうです。(公式)

県道から直接堤頂上道路につながるダム

黒瀬ダム標識とNC750S(2025年5月)
黒瀬ダム標識とNC750S(2025年5月)

神奈川の城山ダムのような幹線道路ではありませんが、黒瀬ダムの堤頂も道路になっており自動車やバイクでも通行可能です。

黒瀬ダムを上流側から望む

黒瀬ダム堤体を上流左岸から望む(2025年5月)
黒瀬ダム堤体を上流左岸から望む(2025年5月)

手前に取水設備があり、奥に二門のラジアルゲートの上流側が見えています。かなり放水した状態で、雨が少なかったためにこのような水位になっているのか洪水のための事前放流かは分かりませんが、時期的には前者と思われます。

おかげでゲートが良く見えますが、これからの農繫期にかけて水不足にならないことを祈りましょう。

これでこのツーリングのダム巡りは終了。国道194号を高知県側に走って帰途につきます。往路の国道494号線に比べると圧倒的な快走路。途中には大橋ダム長沢ダムなどアクセスのよいダムがありますがおとなしく帰宅しました。

総走行距離267kmで燃費は33.1km/l。信号が少ないのですが、494号では流石に燃費は伸びません。

次回は、439号を走ります。

愛媛県3ダムツーリング 志河川ダム

国道11号線からすぐの重力式コンクリートダム

ダムアプローチの道路から志河川ダムを望む(2025年5月)
ダムアプローチの道路から志河川ダムを望む(2025年5月)

このツーリング、予定では次は黒瀬ダムでしたが、国道11号線を走っていると「志河川ダム」の標識を見つけたので急遽立ち寄り。あまり予定に拘らない管理人のツーリングはいつも「急遽」なのですが…。

国道11号線から南向きに山のほうに走るとすぐにまだ綺麗なコンクリートの堤体が見えてきます。堤高48.2mの重力式コンクリートダム。規模でいえば千葉県の片倉ダム保台ダムより少し大きい。ちなみに愛媛県の東部は降水量が少ないため千葉県に似て中小型のダムが散在しています。

目的は現状でAP(農業用水、発電)ですが主目的は前出の面河ダムの利水権がない冬季の農業用水です。(発電は最大49.9kWの小水力発電)このダム貯水量が少ないのが特徴ですが、逆に言うと比較的満水越流していることが多いようです。見てみたかった。

なお志河川の読み方は「しこがわ」です。

碑文が詩的なのは愛媛だから?

「志河の恵水」碑(2025年5月)
「志河の恵水」碑(2025年5月)

写真の「志河の恵水」。「しこのめぐみ」って読むんでしょうね。普通読めないと思います。やや詩的な印象があるのは、正岡子規の故郷愛媛県だから…か?

慰霊碑ではないのは良いことだ

志河川ダムの記念碑(2025年5月)
志河川ダムの記念碑(2025年5月)

古いダムでは立ち退きに協力した住民への記念碑と建設中に事故死した方の慰霊碑がしばしばありますが志河川ダムには見当たりませんでした。最近建築で安全に建設され事故がなかったものと思われます、よいことです。

導水構造がスタイリッシュだ志河川ダム

志河川ダム堤体前でNC750S(2025年5月)
志河川ダム堤体前でNC750S(2025年5月)

堤体を正面から見るとゲート類は隠れていて、左右の導水構造が非常に特徴的です。まだ新しい志河川ダム、これからも愛媛県の道前道後地方の冬季農業用水源として活躍していくことでしょう。(参考 冬の志河川ダム

次は3ダム目、黒瀬ダム。

愛媛県3ダムツーリング 面河ダム

面河ダムまでの道のり

管理人の実家から国道194号線を経由し、酷道で有名な439号を西向きに進みます。ただしこの区間はちゃんとした2車線で快走路です。そして494号線へ。橋を渡って集落の中を少し東向きに走った後、山に向かって登っていきます。当初はさほどではありませんが、山中を進むに従って酷道感が増します。

1車線道路で舗装はされているので危険は感じませんが、やや舗装が傷んでいる箇所では気を遣いました。また意外と交通量が多いので前からくる4輪車との待ち合わせは所々であります。

高知県側は渓流に沿って道路があり、所々で渓流に降りて風景を楽しめるのは楽しいものです。

面河ダムの役割は非常に大きい

面河ダム記念碑とゲート機械室(2025年5月)
面河ダム記念碑とゲート機械室(2025年5月)

面河ダムは四国愛媛県の石鎚山の西側、仁淀川水系割石川に建設されています。堤高73.5mの重力式コンクリートダムで規模的には中型のダムです。目的はAIPです。その役割は特に灌漑において非常に大きく雨量が少ない愛媛県道前道後地域に農業用水を供給しています。

戦後、愛媛県道前道後地方の安定的な灌漑を図るために計画されましたが、仁淀川水系の既得利水権はお隣で下流の高知県にあり交渉が必要でした。当初、目的にはW(上水道)が含まれ人道的な観点から概ね合意にこぎつけていました。しかし予算等の都合でこれがI(工業用水)に入れ替えられたことで高知県側は態度を硬化。結局両県の担当者の懸命な交渉でなんとか計画が進み始めたそうです。

なお「水徳洽豫州」は「水の徳、豫州を洽(うるお)す」と読みくだせます。豫州は愛媛県の旧国名伊豫のこと。うるおすをあえて「潤」ではなく「洽」としたのは「いきわたる」という意味を含んでいるからかと管理人は思ってます。

面河ダムは大変な工事を経て1967年竣工

面河ダム上流側から堤体を望む(2025年5月)
面河ダム手前駐車場の説明(2025年5月)

高知県側に流れる割石川をせき止めて愛媛県側に導水するには分水嶺を超える必要があります。このため石鎚山麓に導水用のトンネルを建設し愛媛県側の中山川などまで導水しています。

この導水は「虹の導水」と呼ばれ、これにより過去には水争いで死者が出ることもあった同地方の灌漑状況は大幅に改善されました。規模的にはありふれたダムですが、果している役割はとても大きいのです。
参考 面河ダム 虹の用水へ挑んだ人々 (読み物としても面白いです)

面河ダム天端の面河堰堤表示(2025年5月)
面河ダム天端の面河堰堤表示(2025年5月)

ダムではなく堰堤表記になっていることから古いダムであることがわかります。堤頂長は159 mで往復しても大した距離ではありません。左岸側に管理事務所があり、右岸側は…行き止まりです。

面河ダム天端から発電所を望む(2025年5月)
面河ダム天端から発電所を望む(2025年5月)

ダム下流には発電所がありますが、簡単に降りていくことはできません。むしろ国道494号線からは下流側が近く、ダム堤体にたどり着くには一旦国道494号線から県道153号方面に西進する必要があります。

険しい山中の難工事であったことは思い遣られ、実際ダムに直接ダンプカーでコンクリートなどの資材を運び込むのは困難で索道を張った循環バケットが使用されたとか…。

実際、多くのダムでは山の中でもある程度の道幅が確保されていることがほとんどですが面河ダムへのアプローチは建設当時大型車が行き来できる感じではありませんでした。(近年は改良されていると思われます)

面河湖(2025年5月)
面河湖(2025年5月)

面河湖です。風景を堪能して次の目的ダムに移動します。

次は志河川ダムです。

大山祇神社を目指して しまなみ海道→瀬戸大橋で瀬戸内海往復ツーリング

国道194号線を北上してしまなみ海道へ

途中の大橋ダムに立ち寄り記念撮影だけ。直後の高知ー愛媛県境の寒風山トンネルは歩行者・自転車が通行可能な日本一長いトンネルです。そして内部がその名の通り寒い。

四国ツーリングは海沿いを行く限り、この時期(ゴールデンウィーク)比較的暖かいですが、山間部は肌寒い場所も多く、特に寒風山トンネル内は寒いです。是非、一度通過して寒さを実感してください。(真夏は涼しい)

しまなみ海道を通過して大山祇神社到着

大山祇神社の鳥居の扁額は「大山積大明神」となっているのは以前のツーリング(しまなみ海道途中の風景などもこちらから)で紹介しました。本殿にお参りして、本殿の裏側を散策した後、今回の目的の宝物殿に向かいます。

船舶の巨大なプロペラが良く目立つ

料金を支払い国宝館に向かうと目立つのが巨大な船舶用プロペラ、勿論寄付者は今治造船。ただしこちらは併設の海事博物館。「海事」の名の通り海にあるものは魚類、貝類、海生哺乳類などの動物、海藻、海底から掘削された鉱物などなんでもあります。(こちらは国宝館の後に見学しました。)

国宝館、紫陽殿ともに撮影禁止なので

スケッチしてみました。大山祇神社の国宝館は多くの胴丸(鎧)を収蔵、その中でも瀬戸内のジャンヌダルクと呼ばれ有名な鶴姫が着用し大山祇神社に奉納したとされる「紺絲裾素懸威胴丸」(1500年頃)です。

現代の感覚(私が代表させてもらいます)で素直にみると「女性が付けていた」と想像するのが自然だと思います。右側のスケッチはその感じを伝えようとして周りの胴丸との対比を書こうとしたのですが…技量不足で止めてしまったもの。

無粋なことを言えば鶴姫の実在性に疑問がある上に、1500年頃の胴丸としては胸部が大きくウエストがくびれて大腿部・臀部にかけて大きくなる形式は特別「女性用」というわけではなかったとか…。

この胴丸は大袖がないので余計に周りの甲冑との差が引き立ちます。

こちらは平安時代の鎧

スケッチの出来栄えは生優しく見守ってください。こちらは時代をさらに遡り1190年頃作成の「紺絲威鎧・兜・大袖付」。全体的に非常に「凝った」作りになっていることが素人の管理人でもわかりました。

社伝では源頼朝の武将河野通信(かわの みちのぶ)が奉納したとされており、瀬戸内で展開された源平合戦で源氏についた河野に頼朝が下賜ものでは…との想像も…。(こちらのほうは可能性としてはある…か?)

この鎧、非常に立派でかつ大振りです。実際に着用して戦場を駆け回る…というよりも河野の権威を表すために使われたのでは?というのが管理人の感想です。

なお、大山祇神社の国宝館には多数の文化財が所蔵されていますが、平安時代から戦国時代までの胴丸・鎧類の収蔵数は日本で随一です。アクセスが難しい場所ですが目的地として訪問する価値があります。(管理人の感想です)

他にもたくさんの文化財があったのですが、とても一日の訪問で鑑賞できる量ではありません。後ろ髪ひかれつつ、海事博物館を軽く見学して帰途につきます。

帰途も今回のツーリングのテーマ

今回の目的地は大山祇神社の国宝館でした。もう一つ目標があって、しまなみ海道を四国から本州に渡って瀬戸大橋で四国に帰ってくるルートを走るでした。

しまなみ海道を渡り切って山陽道を走り瀬戸大橋方面に。瀬戸大橋の与島SAで降りて橋と讃岐富士を撮影。瀬戸大橋は本四三架橋では最も古いのですが、様々な形式の橋梁コンプレックスが見られるのが特徴です。(与島PAまでの動画)

目標を達成して走行距離約400km。NC750Sにちょうどいい距離のルートでした。いやー、また鑑賞にいきたい。

次回はダム。

奥多摩ツーリング

初夏の奥多摩は新緑が目にも鮮やか

足元にはマンネングサ

マンネングサ@奥多摩(2024年6月)
マンネングサ@奥多摩(2024年6月)

林道はマムシグサの花盛り

マムシグサ@奥多摩(2024年6月)
マムシグサ@奥多摩(2024年6月)

林道の様子

マムシグサとNC750S(2024年6月)
マムシグサとNC750S(2024年6月)

林道入間白岩線の様子。完抜林道で基本的に舗装されていますが、一部舗装状態の悪い場所があります。NC750Sだと問題なし。XL883Nだと…避けるかな。

月夜見第一駐車場から奥多摩湖、小河内ダムを望む(2024年6月)
月夜見第一駐車場から奥多摩湖、小河内ダムを望む(2024年6月)

ここからの小河内ダム撮影は定番。昨シーズン一緒に撮影していたススキが刈られているのが少し残念。

道の駅たばやまのジビエバーガー(2024年6月)
道の駅たばやまのジビエバーガー(2024年6月)

道の駅たばやまで食事。さらに柳沢峠を越えて…と思っていましたが、日ごろの疲れが抜けておらず、この日はこのまま帰りました。

帰って、チェーンの錆を落として、フロントフォークを磨いて…少しだけNC750Sの手入れをしてやりました。次の機会は体調整えて、遠出しようと思ってます。

中筋川ダムツーリング(前編)

高知県道21号線(土佐清水宿毛線)

大半夏?の若芽と仏炎苞(2024年5月)
大半夏?の若芽と仏炎苞(2024年5月)

アクセスが大変とされる高知県西部ですが、管理人にとっては出生地・幼少期過ごした場所でもあり、母の出身地でもあるのでなじみ深い場所です。その当時はダムに目覚めていなかったので、今回「中筋川ダム」にダムツーリング。

ただし今回別に予定があった上にタイトルの「高知県道21号線」がなかなか魅力的で駆け足の取材でした。上の写真は県道の大半夏カラスビシャク?です。関東地方にも分布しているらしいのですが奥多摩では見たことが…ありません。

トンネルを抜けるとダムだった

高知県道21号線から見る中筋川ダム(2024年5月)
高知県道21号線から見る中筋川ダム(2024年5月)

高知県道21号線の土佐清水側(下ノ加江)からアプローチすると林道っぽい道が続きます。国道56号線の合流近くに中筋川ダムはあります。単にダムにアプローチするだけなら国道からのアプローチの方が圧倒的に早いです。

なお国道56号線の南(地名 平田)にダムがあり、北は芳奈(よしな)という場所。ここが母、祖母一族の出身地。

NC750Sと中筋川ダム(2024年5月)
NC750Sと中筋川ダム(2024年5月)

中筋川ダム諸元

中筋川ダムを展望所から望む(2024年5月)
中筋川ダムを展望所から望む(2024年5月)

詳しくはこちらで。中筋川は渡川水系に属していて有名な四万十川の主な支流の一つ。下流の中村で合流します。

中筋川ダムは降水量の多い高知県西部地方で洪水を防ぐことを主目的としてFNAWIの多目的ダムです。形式は重力式コンクリートダムで堤高73.1mの下流側堤体に設置された段状の構造が特徴的です。

この構造は深城ダムの減勢工下流にも似ていて、デザイン的には美しく越流時には減勢工の役目も果たすようですが「ゴミが溜まりやすい」という弱点もあるとか。

中筋川ダム堤体正面

NC750Sと放流中の中筋川ダム(2024年5月)
NC750Sと放流中の中筋川ダム(2024年5月)

中筋川ダムの堤体正面はダムサイトから県道21号線を国道56号線方向に少し北上した場所にある管理用道路からアクセスできます。特に施設はありませんが、堤体正面直下からダムを愛でることが出来ます。

2門の常用吐きゲートと自然越流式のゲートが良く見えます。確かに自然越流している様子は見ものと思われます。(が、そんな洪水時は立入禁止でしょう。)

まだまだ見どころがありますが予定の時間をオーバーし、後ろ髪をひかれながら次の目的地、土佐清水に向かいます。

春まだ浅い奥多摩でニホンザルに会う

梅と桜の隠れ名所は梅の始まり

梅の花とNC750S(2024年3月)
梅の花とNC750S(2024年3月)

まだ奥多摩の山間部は春まだ浅く、が咲き始めたばかりでした。(山桜)のつぼみはまだ固く、もう少し時間がかかりそう。

ダムの貯水率は70%以下か

月夜見第一駐車場から小河内ダムを望む(2024年3月)
月夜見第一駐車場から小河内ダムを望む(2024年3月)

珍しく別のNC750Sに出会った月夜見第一駐車場から見た小河内ダム。貯水量が少なく70%は切っていそう。

小河内ダムを復習。大都市東京の成長を見込み、その飲用水を確保するための建設計画は大正15年に遡り、昭和13年起工。第二次世界大戦による建設中断を経て昭和32年に竣工しました。この事情から小河内ダムは目的W(上水道)専用のダムと言われ、管轄は国交省ではなく東京都水道局です。実際は多摩川第一発電所も設置されておりWP(上水道、発電)とされ、近年では関係各所との協定によりダム容量の一部がF(洪水調整)に利用されています。

堤高149m、堤頂長353m、有効貯水量1億8540立方メートルの重力式コンクリートダムです。特徴的なのは洪水吐がダム堤体ではなく別の場所に設置されている点です。この洪水吐は非常に特徴的で小河内ダムの見所です。上の写真の真ん中上の方に5枚薄青のゲートが移っているのが洪水吐。少し右、2つの白い塔が立っているのがダムの堤体です。

洪水吐前は広場に

小河内ダムの洪水吐(2024年3月)
小河内ダムの洪水吐(2024年3月)

なお、水がある(貯水率が高い)時の写真はこちらから。あまりの違いに驚くこと請け合いです。

この日の小河内ダムの貯水率は66%

小河内ダムの貯水量(2024年3月)
小河内ダムの貯水量(2024年3月)

上の画面でもわかりますが、小河内ダムは堤高149mでその高さなりにダム湖である奥多摩湖は「深い」のが特徴です。

小河内ダム堤体を右岸から望む

小河内ダム堤体を右岸から(2024年3月)
小河内ダム堤体を右岸から(2024年3月)

この時期、木の葉がおちて堤体が見やすくなっています。2つある塔、左岸側(奥)は保守用のエレベータが設置され、右岸側(手前)は展望塔として公開されています。

右岸側には3段の展望広場が整備されており、この時期は…

高確率で野生のニホンザルに出会える

冬を越して食欲旺盛のニホンザル(2024年3月)
冬を越して食欲旺盛のニホンザル(2024年3月)

木が白くなっているのはニホンザルが皮をめくって食べた跡です。小河内ダム付近は野生動物が多く、ニホンザルニホンカモシカなどが見られます。これは見たくありませんが、ツキノワグマの目撃情報もあるので注意は必要です。

この時撮影したニホンザルの動画もアップしました。(画面小さいのでYoutubeでみるのをお勧めします)

[食欲旺盛] 春の奥多摩 ニホンザル

回想ー糠平ダム

2014年帯広出張時に撮影した糠平ダム

糠平ダムを下流から望む(2014年8月)
糠平ダムを下流から望む(2014年8月)

写真を整理していると2014年に出張で行った帯広近辺の写真が出てきました。その中に糠平ダムがありました。この頃はこのサイトはないですし、またバイクもリターン前だったので移動は車なので番外編です。

糠平ダムは堤高76mの重力式コンクリートダムです。堤高が低い割にダム湖である糠平湖は広く、有効貯水量が小河内ダムを超える特徴があります。目的はP(発電)専用ダムです。

嵩上げ計画があるようです

糠平ダムのゲート付近を右岸上流から望む(2014年8月)
糠平ダムのゲート付近を右岸上流から望む(2014年8月)

糠平ダムのある音更(おとふけ)川は氾濫が多い川で2016年にも死者を伴う水害が発生しています。そこで現状で発電専用のダムである糠平ダムを嵩上げして、洪水調整容量を確保する計画が提案されているようです。

糠平湖の風景(2014年8月)
糠平湖の風景(2014年8月)

糠平ダムのダム湖は糠平湖。非常に広いダム湖で自然湖の趣があります。冬季には結氷しワカサギ釣りなどを楽しめるとか…。これだけ大規模なダム湖が結氷するとは、北海道の冬の厳しさが思いやられます。

糠平川橋梁(2014年8月)
糠平川橋梁(2014年8月)

音更川を上流に遡るとキャンプサイトなどがあり、駐車場から河原に降りて散策できました。そこで出会ったのが糠平川橋梁。現在では廃線になった旧国鉄士幌線が通過していたアーチ橋です。アーチが美しく文化遺産登録されているのも趣向できます。

つづく

1日3ダムツーリング(永瀬ダム)

高度感がかなりある永瀬ダム

永瀬ダム堤体を右岸下流から望む(2024年1月)
永瀬ダム堤体を右岸下流から望む(2024年1月)

永瀬ダムは高知県営ダムの中で堤高(87m)、有効貯水量(49,090,000㎥)ともに最も規模が大きいダムです。重力式コンクリートダム目的はFAP(洪水調整、灌漑、発電)です。

着工1949年/竣工1956年で同時期に竣工した小河内ダム(1936年着工/1957年竣工)に比べるとかなり早くできています。もちろん小河内ダムは太平洋戦争を挟んでいる上、規模もかなり異なりますが。

「永瀬堰堤」の前でCT125(2024年1月)
「永瀬堰堤」の前でCT125(2024年1月)

CT125(レビューのリンク)の記念撮影。このときキーONで4速に入っていたので取り廻しているとおしがけ状態になり、実際エンジンがかかりました。エンジンOFFしてすぐだったので完全なコールドスタートで押しがけ出来るかは…不明です。

永瀬ダムの「はいられん」(2024年1月)
永瀬ダムの「はいられん」(2024年1月)

「はいられん」は土佐弁で「はいってはいけません」の意味です。方言で注意喚起があるのは珍しいかも。

永瀬ダムゲートの直上から(2024年1月)
永瀬ダムゲートの直上から(2024年1月)

高度感があります。ゲート前の橋はゲートの点検保守用でしょうがおよそ歩きたいとは思いません。さらに、ゲートのそれぞれのアームにおりる梯子がついていますが、正直「マジか…」。

永瀬ダムについて(2024年1月)
永瀬ダムについて(2024年1月)

「この人々の影の協力を末永く忘れてはなりません。」すべてのダム、いやインフラを作り、維持し、運営してきた人たち通じる言葉だと思います。

竣工年が古いダムにはありがちですが、周りの欄干などが低く、堤高に比べてダム周りは非常に高度感があります。川治ダムも怖かったですが、永瀬ダムも負けず劣らず…。

この後、杉田ダムの動画を撮影して帰宅しました。これで高知県営3ダムツーリング終わり。

1日3ダムツーリング(杉田ダム)

杉田ダムの放流をバックにCT125(2024年1月)
杉田ダムの放流をバックにCT125(2024年1月)

午前中に桐見ダムを取材して自宅で昼食。昼からは物部川水系物部川の永瀬ダムを目指します。その途中、国道195号線沿いにあるのが物部川にある杉田ダム。「すぎた」ではなく「すいた」と読むのは珍しいです。

杉田ダムは堤高44mの重力式コンクリートダム目的はP(発電)の最近ではやや珍しい単目的ダムです。 特に大ダムというわけではありませんが放流時の水音はなかなか迫力があります。

なお発電目的での放流は見えているゲートからではなく発電建屋経由で放流されます。 動画ではゲートから放流される様子を下流側とゲート直上から撮影した様子を紹介しています。後者はなかなかの迫力、是非再生してみてください。(音量注意)

ゲートの塗装がきれいなので新しく見えますが、竣工は1959年。意外と古いダムです。

25番堰堤札所のポスト(2024年1月)
25番堰堤札所のポスト(2024年1月)

ダムが多い四国ですから88か所を設定するのは首肯できます。杉田の上に「すいた」と書いているのは、普通に読めないことの自覚があるようです。

杉田ダムの天端(2024年1月)
杉田ダムの天端(2024年1月)

杉田ダムの天端です。歩行者は渡ることができます。古いダムなので欄干は苔むしていますが最近塗装したグリーンと黄色が新しく感じさせます。

この国道195号線はツーリング経路としても面白いのですが、最も有名なのは「アンパンマンミュージアム」…は通り過ぎて永瀬ダムに向かいます。

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