ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

月: 2022年7月

人生初長野県を含むツーリング(古谷ダム 編)

余地ダムを3時に出発して古谷ダムに3時30分ごろ到着。古谷ダムはダムとして寄るというよりも国道299号の途中お手洗いによる人の方が多いかもしれません。古谷ダムは堤高48mの重力式コンクリートダムで新しく人工湖を作るというよりも元の川の水深をとても深くして広くしたような作り(直接流域上のダム)が特徴です。

国道299号から古谷ダムが見える

国道299号から古谷ダムを望む(2022年7月)
国道299号から古谷ダムを望む(2022年7月)

古谷ダムは抜井川に沿って走る国道299号沿いにあります。抜井川流域は通常は内陸高地性の気候で降水量が少なく水不足に悩まされてきました。一方で一旦降雨があると大雨になりやすく昔から氾濫がおおかったそうです。(長野県 古谷ダムパンフレットより

国道299号から古谷ダム天端へ(2022年7月)
国道299号から古谷ダム天端へ(2022年7月)

国道が天端を通過する城山ダムや県道が通過する道志ダム二瀬ダムは有名ですが、国道の歩道から何のアプローチもなく直接ダム天端に繋がっているのは珍しいと思います。

古谷ダムを右岸から望む(2022年7月)
古谷ダムを右岸から望む(2022年7月)

自然越流式洪水吐4門、常用洪水吐1門、低水放流施設が一つあり、この時は常用洪水吐から放流中でした。常用洪水吐の位置が堤体の比較的下にあるのは洪水時の放流調整を主眼に置いているからだと思われますが特徴的です。

しきりにアオサギが飛んでました…

古谷ダムのアオサギ(2022年7月)
古谷ダムのアオサギ(2022年7月)

古谷ダム堤体付近ではアオサギがしきりに飛んでいました。サギは巣を集団で作りサギ山を形成するので近くにあるのかもと思いつつ堤体を渡って左岸上流側から撮影したのが次の写真。

洪水吐と常用洪水吐ゲートがよく見える…あれ?

古谷ダム堤体を左岸上流側から望む(2022年7月)
古谷ダム堤体を左岸上流側から望む(2022年7月)

古谷ダム天端を渡って左岸上流側から堤体を望むとゲート類がよく見えますが、ゲートの上に何かある。上の写真では見にくいかもしれませんが、クリックして大きな写真を拡大すると分かるかも。

ゲートの上に巣がありました

古谷ダムゲートのアオサギの巣(2022年7月)
古谷ダムゲートのアオサギの巣(2022年7月)

レンズを望遠にして確認すると常用洪水吐ゲートの上にアオサギの巣がありました。さっき飛んでいたのはこの巣の住民(住鳥?)でしょうか?どうやらこの巣にいるのは巣立ち直前のお子様3羽のようです。

しかし、大雨が降って流量調整する時はこのゲート閉じるので完全に巣は水没してしまいます。人間にも彼らにも幸いなことに今年はそんな大雨になることがなかったのですね。よかった良かった。

なお、サギ山は別の場所、上流側にありました。このゲート上の巣は別荘か、隠し子を育てているのか…。

古谷ダム天端、NC750S

古谷ダム天端、奥にNC750S(2022年7月)
古谷ダム天端、奥にNC750S(2022年7月)

古谷ダムは国道299号の歩道から直接天端に繋がっていますが、国道を渡って反対側が管理事務所と駐車場+お手洗いになっています。

古谷ダム天端から上流を望む(2022年7月)
古谷ダム天端から上流を望む(2022年7月)

天端から上流を撮影したのが上の写真。爽快な青空で緑が映り込んだ貯水池の様子がとても美しかったです。ちなみに写真で言うとオレンジ色の網場の右端の少し上にサギ山があります。数羽のサギがいますがこの写真ではちょっと確認できないかも…。サギ山の下には鴨の親子がいてこれも子育て中。子育て世代が多くいる団地の風情でした。

古谷ダムゲートのアオサギの巣ー国道から(2022年7月)
古谷ダムゲートのアオサギの巣ー国道から(2022年7月)

そして国道299号から再度、ゲート上のアオサギの巣。やはり、子鳥と覚しいのが3羽。大きさから見るとそろそろ巣立ちの時期か。

巣立ちまで無事に過ごせることを祈りつつ、古谷ダムを出発。国道299号を東進します。次回は県境をこえて群馬県。

人生初長野県を含むツーリング(余地ダム 編)

国道141号線を北上し佐久穂。市街地手前で299号への合流標識がありそちらに向かうも…行先標識「茅野」。これでは西向き、299号を東に向かうつもりなので一旦止まってスマホで地図確認。299号の東向き分岐は佐久穂市街地を過ぎた所にあることを確認。

141号に引き返して、市街地を抜けながらそろそろ昼食にソバでも…と思いつつ進みますが閉店しているお店が多くそれらしい店を見つけることが出来ず、299号東向きの分岐へ。299号にも店はあるだろうと思いつつ進むと…。

店はないが余地ダムがあった

余地ダムの碑とNC750S(2022年7月)
余地ダムの碑とNC750S(2022年7月)

国道299号を東進してしばらくすると「余地ダム」と「古谷ダム」の表示。実は「上野ダム」を暫定の目標にしていましたが、比較的近くにありそうなのでまずは途中北上して余地ダムへ。「余地」は地名、川名で交差点の名前は余地入口。

余地ダムは中小型の重力式コンクリートダム

余地ダム堤体を左岸から望む(2022年7月)
余地ダム堤体を左岸から望む(2022年7月)

余地ダムは工事開始平成2年度、工事完成平成15年度。かの有名な「脱ダム宣言」が公表されたのが平成13年度。完成までの成り行きが複雑だったのではないかと思われます。

ちなみに「脱ダム宣言」後、各地の洪水被害発生などの状況も鑑み、治水計画にダムが必須の場合は建設が進められています。浅川ダムは平成29年度の完成です。賛否両論あった脱ダム宣言ですがその理念は素晴らしくとも、ダム抜きの治水技術の限界を超えるとき建設はやむを得ないという判断まで覆しては本末転倒なことになると管理人は思います。

キレイにデザインされた余地ダムの堤体

余地ダム堤体を上流から望む(2022年7月)
余地ダム堤体を上流から望む(2022年7月)

余地ダムの堤体を上流側から見たのが上の写真です。自然越流式の洪水吐やオリフィスゲートなど構成は一般的ですがキレイにデザインされている印象が強いです。特に洪水吐を囲む形になっている枠は補強のための構造物と思いますが縦方向には曲面で下側が斜めに面取りされているのがオリフィスゲートの上部と対照的です。

3時に出発しても余地ダム

NC750Sと余地ダム天端(2022年7月)
NC750Sと余地ダム天端(2022年7月)

馬鹿な駄洒落を思いつつ余地ダムを出発して国道299号に戻ります。なお地図によっては県道108号は余地ダムの先も続いているように見えますが、先は未整備で基本行き止まりです。

引き返して次の古谷ダムに向かいます。

ところでgoogle mapを見ていて気づきましたが余地ダムの少し北に「日本で一番海岸線から遠い場所」があります。ということは余地ダムは日本で2番目に海岸線から遠いダム堤体の可能性があります。(雨川ダムが一番かと思われます。)「日本で一番…」には余地ダム側からはアクセスできず雨川ダム側から林道でアクセスできるようです。また取材する場所が増えました。

人生初長野県を含むツーリング(佐久往還まで 編)

7月某日少々早く目が覚めた日。折角なので少し遠出するかと思いつつ、しかし東京はどんより曇り空…。特に最終目的地は決めずに奥多摩→大菩薩ライン方面に向かいます。

入間白岩林道は未だ復旧せず

入間白岩林道入り口でNC750S(2022年7月)
入間白岩林道入り口でNC750S(2022年7月)

入間白岩林道は昨年復旧しお気に入りの経路でしたが、昨年に再度崩落が発生し未だに不通になっています。なお入間白岩林道の入口は倉掛林道の入口も兼ねています。ちなみに倉掛林道はこの先すぐに行き止まりになっています。

入間白岩林道の復旧は7月中と掲示されているのでそろそろではないかと思いつつ、引き返して奥多摩周遊道路を奥多摩方面へ。

小河内ダムの貯水率が少し上がってきました

月夜見第1駐車場から小河内ダムを望む(2022年7月)
月夜見第1駐車場から小河内ダムを望む(2022年7月)

奥多摩周遊道路の月夜見第一駐車場から小河内ダムを見ると貯水率が以前より上がっています。恐らく 80%程度です。75%を切ると余水吐前に三角形の広場が出現しますがこの時は水面下でした。

甲府盆地は晴れる

フルーツラインから甲府盆地を望む(2022年7月)
フルーツラインから甲府盆地を望む(2022年7月)

林道も通行止めでしたが、6月に発生した落石のために青梅街道も奥多摩⇆丹波山間が不通になっています。この情報をインターネットで検索すると昨年の坂本トンネル付近の崩落→開通の記事の方が多く出てくるので注意してください。

奥多摩からは国道139号線で小菅方面に向かい、山梨県道18号線で丹波山方面に抜けて迂回することができます。この県道18号、舗装はしっかりしていますが、急傾斜・急カーブが多くまた路面濡れているところが多いです。楽しいワインディングですがくれぐれも安全運転でお願いします。

柳沢峠の富士山は雲隠れで影も見えません。通過。大菩薩ラインを下って甲州市に近づいてくると空は晴れてきました。富士山、大菩薩山嶺、南アルプスに囲まれた甲府盆地は本当に晴れ率が高い。晴れるのは嬉しいのですが、甲府盆地のもう一つの名物「暑さ」もセットです。

国道20号に合流する手前で撮影したのが上の写真。暑さ対策のため持参したお茶を飲んで休憩後、出発します。この後どこに向かうか決めていませんでしたが、ひとまず国道20号を諏訪方面に進んでみることにしました。

甲府市内の国道20号渋滞の後

須玉IC入口近辺から茅ヶ岳、金ヶ岳方面を望む(2022年7月)
須玉IC入口近辺から茅ヶ岳、金ヶ岳方面を望む(2022年7月)

国道20号線は甲府市内に入るまでは渋滞は少ないですが、市内に入ると高確率で渋滞します。更に東京を朝に出て、通過するのはお昼頃なので「暑い」。しばらく我慢して竜王あたりまで進むと渋滞は解消します。

更に韮崎まで進むと国道141号線への分岐がありました。国道141号といえば大門ダムから清里を抜けて佐久穂に向かうことができます。諏訪ではダムが思いつかなかったので国道141号線へ。途中、須玉IC付近で茅ヶ岳、金ヶ岳がよく見えていたので撮影。天気が良ければ奥に金峰山が見えるはずですが…残念。

佐久往還の山の風景が素晴らしい

佐久往還から男山を望む(2022年7月)
佐久往還から男山を望む(2022年7月)

国道141号を北上すると少々雲が多いものの素晴らしい山々の風景が続きます。また標高にして1000m、熱暑の甲府盆地を通過して熱々の身体を涼しい風が癒してくれます。また国道141号は幹線道路だけあって道路状態も最高で渋滞もなく快適なツーリングが楽しめます。(冬は恐ろしいですが…)

ひとまずこの回はここまで。これから先、国道299号沿いのダムを訪ねます。

三保ダムツーリング(帰途編)

玄倉川の立間堰堤

玄倉川の立間堰堤

三保ダムの近辺にはキャンプ場も多く都心からもたくさんの人が訪れます。玄倉川の周辺も昔からキャンプが盛んなところで…過去に豪雨によって多数のキャンパーが遭難した場所でもあります。

特に上の立間堰堤の上流はキャンプに向いた感じの河原がありますが、降雨時は大変危険な場所でもあります。キャンプは安全確保が絶対条件。少しでもリスクのある行動は避けましょう。(管理人はキャンプしませんが…)

新東名の工事が進んでいました

県道76号線から見る新東名の工事現場(2022年6月)
県道76号線から見る新東名の工事現場(2022年6月)

三保ダムから県道76号線を国道246号方面に南下すると大規模な工事現場が見えました。まるで超高層ビルでも建てているような風情ですが、新東名高速道路の橋脚の工事でした。山の中で突然ビルにも見える巨大な人工物が現れるのは何とも圧倒的な光景でした。

この記事を編集する前後に新名神の工事現場で資材落下による人身事故が発生したとのこと。インフラ工事に携わって、亡くなった方のご冥福を祈るとともに今後の工事の安全を強く願ってなりません。

ツーリングの名所ヤビツ峠

ヤビツ峠、峠手前から秦野方面を望む(2022年6月)
ヤビツ峠、峠手前から秦野方面を望む(2022年6月)

三保ダムも撮影したし、国道246号を東京方面に向かいながら秦野中井ICか厚木ICで東名高速に乗ってすっと帰るかなーなどと思っていると道路案内に「ヤビツ峠」の文字。ヤビツ峠は神奈川県道70号線が通過する、関東のツーリングでは有名な峠の一つ。通過しない手はないと思い、県道70号方面へ。

ヤビツの名前は現在のヤビツ峠の西側、旧ヤビツ峠の改修を行った際にその昔甲斐武田氏と相州後北条氏が争った戦場に残された矢櫃(矢をいれる箱)が見つかったことに由来するとか。

また秦野側からヤビツ峠までを表ヤビツ、ヤビツ峠から北側、清川村までを裏ヤビツと俗称するとか。因みに道程(走行時間)でいうと裏の方が何倍かあります。舗装状態はさほど悪くなく極端な傾斜もありませんが、特に裏ヤビツは狭いです。4輪の行き互いが難しいところが多く、前に4輪がいる場合はかなり車間を開けていた方が良いです。もし4輪の行互いでこちらがバックする場合、バイクは滅茶苦茶苦労するのは目に見えています。是非、ご注意を。

この時期、小さな峠にはマムシグサが多い

裏ヤビツのマムシグサ(2022年6月)
裏ヤビツのマムシグサ(2022年6月)

ゆっくり裏ヤビツを走っているとマムシグサが目立っていました。この個体、茎のマムシ柄といい実のなりようといい立派だと思いませんか。

マムシグサは湿ったところを好むため、あまり開けた所ではなく少し狭い木の葉に上を覆われたような狭い峠でよく見かけます。そういえば、正丸峠もマムシグサが多かった記憶があります。

清川村までの道のりは涼しくこの時期の避暑ツーリングには絶好でした。宮ケ瀬ダムを横目に見ながら国道16号線に抜けて八王子経由で帰宅しましたが、宮ケ瀬ダムを通過したあたりから「下界」の暑さ。体力消耗し日帰りツーリングでは珍しく、途中で夕食を食べてから帰宅しました。

三保ダムツーリングはこれでおしまい。次回から初〇〇県到達編をお伝えします。

三保ダムツーリング(丹沢湖ダム広場公園編)

三保ダムの堤体下は丹沢湖ダム広場公園

丹沢湖ダム広場公園入口の裸婦像(2022年6月)
丹沢湖ダム広場公園入口の裸婦像(2022年6月)

三保ダム堤体から県道76号線を少し戻ったところにダム堤体下にある丹沢湖ダム広場公園に繋がる道があり、まっすぐ進むと駐車場に到着します。駐車場から公園に降りた所には何故か裸婦像。まあ裸男像のある奈良俣ダムみたいな処もあるので深くは突っ込まないことに。

実際に水をためた屋外模型

三保ダムの屋外模型(2022年6月)
三保ダムの屋外模型(2022年6月)

三保ダムの屋外模型です。奥は池になっており水が実際に溜まっています。水が一杯になるとダムから流れ出るようになっていて子供が砂場でダムを作って水をためて遊んでいるのの大人版です。ちゃんとダム正面の橋も再現されているのが細かい。

三保ダムのセルフ式ダムカード

三保ダムのダムカード(2022年6月)
三保ダムのダムカード(2022年6月)

三保ダムのダムカードです。といってもセルフ式。この方式は奥利根の須田貝ダムもそうでした。色々な要素で奥利根のダムと共通点があるのは何故でしょう。単なる偶然と思いますが。5連のゲートの一つだけがローラーゲートになっていることがよくわかる1枚です。

三保ダム堤体ゲート全景

三保ダム下流からの全景(2022年6月)
三保ダム下流からの全景(2022年6月)

三保ダムの下流には橋(松ヶ山橋)が架かっており公園から対岸まで渡ることが出来ます。対岸から撮影したのが上の写真。5門のゲート+自然越流式洪水吐も特徴的ですが更に特徴的なのが写真左下の放水路。

ゲートが使用できない時に湖底に設置されたゲートからの放水が行えるようになっているそうです。ここからの放水見てみたいなあ。(実績があるかは不明です。)

最後に記念撮影

三保ダムをバックにNC750S(2022年6月)
三保ダムをバックにNC750S(2022年6月)

意外な大場所、三保ダムの取材を終えて次のダムに…。近くの玄倉ダム、熊木ダムを目指しますが林道入り口から車両立ち入り禁止。(気づかずにちょっと入って行ってしまった。ごめんなさい。)さらにユーシン渓谷方面、崩落があったとかで歩行者を含めて通行止めになっていました。

仕方がないので帰途につきますが、人生初で名所ヤビツ峠を通過しました。ので次回は帰途の記事を予定しています。

三保ダムツーリング(三保ダム編)

東名高速道路下り大井松田の次の出口は足柄スマートIC

6月某日これまで取材していなかった場所に行こうと決めて、行き先を三保ダムに決めました。三保ダムへのアクセスは東名高速を下って山北辺りで降りて県道76号へ…程度のうろ覚えで出発。

東名高速に山北辺りに出口はありません。結局足柄スマートETC出口で出て国道246号を引き返して県道76号へ。通常は大井松田で降りて国道246号を下るようです。

三保ダム到着

三保ダムの大要(2022年6月)
三保ダムの大要(2022年6月)

少々道に迷い気味でしたが、国道246号を東に戻り県道76号線に入ってしばらく進んで三保ダムに到着。「三保ダム」の碑の裏側には大要が彫られた石板が埋め込まれており天端に行く前に予習。

アースダムに見える

三保ダム目的FWPロックフィルダムで堤高95mなどなど。ロックフィルダムとはいえ下流側堤面は土で被覆されて植生があるのでアースダムにも見えます。また下流側堤体を斜めに通路が葛折になっており徒歩で堤体下の公園に降りることができます。(が、体力温存のため、堤体下には後でバイクで行くことに)

三保ダムの天端(2022年6月)
三保ダムの天端(2022年6月)

三保ダムのダム湖が丹沢湖

三保ダム天端から見る丹沢湖(2022年6月)
三保ダム天端から見る丹沢湖(2022年6月)

丹沢湖を三保ダム天端から望みます。地図で見ると分かるとおり丹沢湖は半島によって東西に分けられたような形で、西側のダム天端からは湖の大部分を見渡すことはできません。

また酒匂川水系最大となるこのダムは計画当時「酒匂ダム」と呼ばれていたのですが、丹沢湖に没する「三保」地区の地名を残すため三保ダムと命名されたとか。元々三保村がありましたがダム建設前の昭和30年に周囲の町村と合併して山北町になったとか。(この段落wikipedia「三保ダム」参照してます。)

三保ダムは独特の雰囲気

三保ダム天端の三保ダム表示(2022年6月)
三保ダム天端の三保ダム表示(2022年6月)

三保ダムは独特な雰囲気です。丹沢湖を訪れる観光客の立ち寄りも多いですし、地元(と思われる)の若者達は上半身裸でスケートボードに興じていました。そして、ダム天端中程の広場では地元の小学生が録音したと思われる丹沢湖、美保ダムの説明が再生されていました。そしてそのスピーカーの前には三保ダムのタイル表示…大きすぎて気付きにくいのとカメラのフレームに収まらないのが難点です。

神奈川県の大ダム(宮ヶ瀬ダム相模ダムなど)は観光にも配慮されているのが良くわかりました。

フィルダムらしからぬ立派なゲート

三保ダムのゲート(2022年6月)
三保ダムのゲート(2022年6月)

この前の「三保ダム」タイルあたりから右岸堤体を望むとロックフィルダムとは思えない立派なゲートが並んでいます。まるでロックフィルダムに重力式コンクリートダムがくっ付いているようにも見えます。

管理人が地図を確認した上での推測ですが、三保ダムは二つの谷にロックフィルダムを設置して三保ダムタイル広場辺りは元々もう少し標高が高い尾根があったのを削っているように見えます。

小さい方の谷に洪水吐ゲート、大きい方の谷に重力式コンクリートダムの本体堤体を建設している小河内ダムを思い出しました。(小河内ダムは途中の尾根を削らず残しています)

5連ゲートが格好良い

三保ダムの5連ゲートと非常用洪水吐(2022年6月)
三保ダムの5連ゲートと非常用洪水吐(2022年6月)

三保ダムのゲートは4門がラジアルゲート、1門がローラーゲートで自然越流式の洪水吐を備えます。何故5門のうち1門だけローラーゲートなのかは分かりません。ご存じの方教えてください。

なおこの写真一番手前のゲートがローラーゲートで、奥4門がラジアルゲートです。ゲートを開放した時の水深はラジアルゲートの方が深そう(ゲート下端が高い)なので微調整的な放流はローラーゲート、大容量の放流の際にラジアルゲートを開放とかの運用なのかもしれません。

大場所、三保ダムの前半はこれでお終い。後半はダム下流の公園から見た美保ダムなどを掲載します。