ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

タグ: ツーリング (10ページ目 (11ページ中))

奥多摩湖畔のカラスアゲハ

奥多摩湖畔のカラスアゲハ
多摩湖畔のカラスアゲハ(9月中旬撮影)

大菩薩嶺周りの林道の植物をしばらく紹介してきたので、少し趣を変えて昆虫の写真を公開。今年の9月中旬に奥多摩湖畔で撮影したカラスアゲハ(と思う)の写真です。全国的に分布し珍しい種類ではないようですが、羽のデザインの個体差地域差が大きいそうです。

野の花で 最期の蜜か 烏揚羽

この時は花から花へ忙しく蜜を吸いに回っているところでした。おそらく産卵期を迎えて最後の腹ごしらえでしょう。産卵後は親は死んでしまい、子は蛹で越冬。一般的に蝶の幼虫は農作物の葉を食害し、大型の蝶の蛹が食べる量はかなりなものですから、農家には嫌われます。が、Wikipediaによると「栽培種のミカンなどは好まない」とあってへーって思いました。

ちなみにこの日のツーリング、この後は大菩薩ラインを通ってフルーツラインから20号。20号側から大菩薩湖に向かうつもりでしたが入り口を見落としたので甲斐大和の道の駅でシャインマスカットを買って大月から中央道で帰りました。

奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ

大菩薩嶺の麓 ナギナタコウジュ

ナギナタコウジュー大菩薩嶺林道
シソ科らしい葉と花の付き方が特徴的です。

大菩薩嶺の麓の林道ツーリングシリーズが続きます。秋に開花する花々が咲いていましたがこれはその一つ「ナギナタコウジュ」(と思う)。シソ科らしい葉と花の付き方が特徴的な野草です。林道沿いには様々な野草の花が咲いていて目移りしながら、でもよそ見にならないように注意してのツーリングでした。

ナギナタは確かにそんな感じの形なので分かりましたが「コウジュ」の意味が分かりませんでしたので調べました。「香薷」と書いてコウジュでシソ科全般を指すこともありますが、特にこのナギナタコウジュを指すことが多いようです。全草を乾燥させたものに薬効があるとされていてWikipediaには「薬効は、利尿や、血行をよくして発汗を促進する作用があり…」との記載があります。

そういえばかぎけん花図鑑の今日の誕生花はサルビア。同じシソ科ですがずいぶん姿かたちが異なるのも面白いところです。

大菩薩嶺の麓 虎杖の花

虎杖と書いて「イタドリ」です。この歳になるまでイタドリに花が咲くことを知りませんでした。イタドリそのものは非常に身近に知っていて、特に管理人の出身地である高知県ではあく抜きして食用にします。昔は山野草としてその辺の山で採ってきていました。昨今ではスーパーマーケットで販売されることもあり、その辺のイタドリを採っていると怒られるケースもあるようです。まあ、それは当然で昔の方が鷹揚すぎでした。

ちなみにイタドリのお味は独特の歯ごたえが面白い食材で、炒め物などにして食べます。都心でも道端に時々生えていますが、大きくないと食べるところがないのでその辺のは食用には向きません。山に生えている「太っとい」のが食べるのには向きます。

大菩薩嶺の麓 林道のススキ

この日のツーリングは奥多摩周遊→大菩薩ライン→フルーツライン→大菩薩嶺に向かう林道の経路でした。奥多摩周遊を上るにつれて涼しくなり、大菩薩ラインを上ると少し肌寒いくらい。大菩薩ラインを一気に下ると汗ばむ陽気。林道に入って登りに上ると秋の気配。

大菩薩湖に向かう途中の林道で撮影したススキ。つい先日まで残暑が続いていた都内とは異なって大菩薩嶺の麓は秋が始まっていました。このあたりの標高は1000m前後。一般的に100m上ると0.6℃気温が下がるとされていますから、平地と比べると6℃程度気温は低いはず。もちろん秋の訪れも早いのでしょう。

大菩薩嶺の麓で林業の現場に出会う

大菩薩嶺の麓を走る林道で林業の現場に出会いました。写真は奥の山で切り出された木材をケーブルで吊ってウィンチで引っ張って手前の積み出し場まで持ってきている様子です。吊り下げられた木材が山の斜面をズルズルと削るので木材が通過する下の斜面が奥から手前に獣道状になっているのが見て取れます。

木材の移動はこのように単純とはいえ機械で行っているとはいえ、奥の山では材木を切り倒している人がいるわけで…林道も通っていない場所に入って行って木を切り倒す作業の大変さが思い遣られる風景でした。

林道から大菩薩湖を望む(ツーリング)

ちょっと以前に行ったダムの話が続いたので、最近の写真を掲載します。

大菩薩嶺周りの林道から大菩薩湖向きを撮影した写真。大菩薩湖は上日川ダムによってできた人工湖です。

手前の保護布がまかれているのは最近植林されたミズナラです。人工林で植林されるのはヒノキやスギのような材木になる針葉樹のイメージが強かったのですが広葉樹も植林されているのですね。どんぐりのイメージが強いミズナラは材木としても利用されるそうです。育った後のどんぐりは近辺の鹿、イノシシ、サルなど最近害獣扱いされている山の生き物の食料になるのでしょう。

林道なので回りはよく手入れされた人工林でした。間伐作業も行われていてその写真もいずれアップしようと思いますが、感じたことは「林業大変だあ」です。

相模ダム、城山ダムを巡るソロツーリング(城山ダム編-1)

まとまったページを編集するのは大変になってきたので一日一枚でマメに更新する方針に変えます。

城山ダム(国道413号)
幹線道路が通過するダムは珍しいのでは?

さて深城ダムから国道412号、413号と乗り継ぐとまず津久井湖が見えてきます。津久井湖観光センターの駐車場に先が城山ダムですが、国道413号はダムの天端を通過しています。二瀬ダムや有馬ダムも自動車が天端を通行できる道路になっていますが、「幹線道路」がダム天端を通過しているのは珍しいと思われます。

これからマメに更新します。

相模ダム、城山ダムを巡るソロツーリング(相模ダム編)

相模湖、相模ダムの入り口は割と目立たない

国道20号線(いわゆる甲州街道)をずっと下っていくと相模湖と相模ダムはあります。が、意外と入口が目立たずうっかり見落とすと大月方面に通り過ぎます。この日はそれを意識しすぎて手前の県道517号線に入ってしまい、相模ダムには右岸側から到着しました。道を間違えると不安なものですがランドマークが確認できると安心です。

相模発電所の変電所
褐色に塗装された真空遮断機と白いガイシ

県道517号から向かうと相模湖より前に、相模ダムにある相模発電所の変電所が見えてきます。褐色に塗装されているのは変電所には欠かすことのできない真空遮断機。白いガイシとの対比が印象的です。相模発電所は比較的大きな水力発電所なので変電所もそれなりの規模です。

相模ダムの堤体を右岸から望む

相模ダムの堤体を右岸から
相模ダムの堤体を右岸から望みます

相模ダムの下流域は残念ながらダム堤体を正面から見るように整備されていません。最近設計されたダムでは上下流にダムを望む広場が整備されている(埼玉県 滝沢ダム浦山ダムや神奈川県 宮ヶ瀬ダム等)ことも多いですが、1930年代に計画され1947年に竣工したこのダムではそのような「気遣い」はありません。残念。

相模ダムと発電所

相模ダム堤体から下流を望む
相模発電所と変電所が良く見えます
相模ダム上流から堤体と変電所を望む
右側に発電用の利水ゲート(多分)があります

相模ダムの堤体から下流を見ると変電所と発電所が良く見えます。またダムの少し上流にある相模湖大橋からはダムの堤体と変電所を一望することが出来ます。ダムの奥に見えている道路は中央自動車道(E20)の高架です。

ダムには黒い歴史がある

相模ダムの慰霊碑
相模ダムの建設時には明らかになっているだけで83名の方が亡くなりました

相模ダムは神奈川県の重要な水道水源と工業地帯の電源として建設され、現在でも水道水源として神奈川県にはなくてはならないインフラの一つです。計画・建設されたのは1930~1940年代、折しも第2次世界大戦の時期で軍部が非常に力を持った時代でもありました。多くのダム建設でそうであるように、ダム湖に沈むことになる集落では激しい反対運動が起こりましたが、それに対して軍部が圧力をかけたこともあったようです。またそのような状況下で建設現場は過酷で明らかになっているだけで83名の方が亡くなりました。引き継がれてきたインフラの恩恵を受けている何気ない日常で考えさせられる歴史です。

はたはたと 人を悼むか 黒蜻蛉

相模ダムのハグロトンボ
黒蜻蛉はハグロトンボの標準和名を持つ黒い羽とゆったりとした飛び方が特徴的なトンボです

相模湖大橋から相模湖を望む

相模湖大橋から相模湖を望む
相模湖大橋から相模湖を望む

相模湖大橋から相模湖を望むと湖面と石老山が良く見えます。相模湖の本体?は写真右側の奥で観光、レジャーの中心スポット相模湖公園があるのですが、橋からは直接見ることが出来ません。左側に見えている橋は県道517号線。この後ここを通って城山ダムに向かいます。

相模ダムでNC750Sの記念撮影
相模ダムでNC750Sの記念撮影

城山ダムに向かいます。続きます。

小河内ダムと深城ダムを巡るツーリング(小河内ダム編)

小河内ダムは関東ツーリングの基本だと思う

都内から小河内ダムへの経路は主に2つで青梅から国道411号または都道45号を多摩川沿いに上流に向かう経路。これが幹線でかつ最短。もう一つの経路は青梅から秋川街道を通って五日市に至り東京唯一の村、檜原村から奥多摩周遊道路で奥多摩湖畔まで向かう経路です。その日の体調や気分で経路を選べるのも良いところです。

NC750Sとモンキーとふれあい館
立派な建物ですが、なぜかトイレの数が少ないです。ダム堤体側警備所奥のトイレがすいてます。

この日は奥多摩周遊道路を経由して小河内ダムに到着。ツーリングと思しき何台かのバイクが既に駐輪していました。隣の黄色のバイクはモンキー125。実はNC750Sを購入する前に購入寸前まで行ったバイクですが…訳あってNC750Sを購入しました。

奥に見えているのは「奥多摩水と緑のふれあい館」で中には多摩地方の歴史を展示するコーナーやお土産物屋さん、食堂などがあります。ここの展示はなかなか秀逸です。

小河内ダムは東京都水道局の運営

小河内ダムー水道局の皆さん
小河内ダムは東京都水道局が管理しています。ヘルメットの「東京都水道局」の文字がその証明です。

小河内ダムの最も大きな役割は水道水源です。建設が計画されたのは戦前(昭和初期)で戦争による中断などをはさみながら19年の年月をかけて1957年に竣工しました。当時は東京の水道の大きな部分を小河内ダムでできた奥多摩湖から賄っていました。その後、東京の人口増に伴って利根川水系の水源が開発されたことから都内の水道に占める割合は低下しているようですが、依然として重要な役割を担っています。(上の写真は去年撮影)

ちなみに都道府県が管理しているダムでは堤頂高さで日本一、ダム湖の貯水量で北海道の静内ダムについて日本で二番目の規模を誇ります。

NC750Sの上に蛍
陸生のオバホタルと思われます

近隣の森や林も水源林として管理が行き届いているおかげか…、蛍が飛んできました。(触角の大きさから察するにオバホタルか?)ホタルは清流に住んでいるイメージがありますがオバホタルの幼虫は陸生でミミズとかを食べているのだそうです。奥多摩湖の水が美しいからホタルがいる…という訳ではないようです。

緑が美しい夏の小河内ダム下流

初夏の小河内ダムの下流
真夏の小河内ダムの下流は緑が美しい

初夏の小河内ダムは放流もあり水量豊かで周りの緑が映えてとても美しいです。美しい川で水遊び…という訳にはいかず上の写真の辺りは残念ながら立ち入り禁止です。この風景は秋は紅葉、冬は木の葉が落ちて動物ウォッチングが楽しめます。ニホンザル、鹿、ツキノワグマなどが冬の動物ウォッチングで見られるようです。ニホンザルは私も以前に撮影しました

特徴的な小河内ダムの洪水吐

特徴的な小河内ダムの洪水吐
小河内ダムの洪水吐は堤体から離れて別のダムのようです

小河内ダムの洪水吐は特徴的でメインのダム堤体の横に堰のように造られています。この形式は重力式コンクリートダムとしては割と珍しいのではないかと思います。この洪水吐は国道411号線からこんな感じで良く見えます。国道から見ると如何にもダムの構造体らしくダイナミックな景観で堤体本体と勘違いしてしまいそうなスケールです。

小河内ダムの次は国道139号経由で山梨県営深城ダムに向かいます。 続きます。

1日3ダム(有間ダム、二瀬ダム、合角ダム)ツーリング - 合角ダム編

読めますか?合角ダム

合角ダム。「かっかくダム」と読みます。敢えて「ごうかく」と読ませて受験生受けする観光地化しようとしている向きもありますが、地元に失礼では?と思ったり思わなかったり。

二瀬ダムから合角ダムまでは国道140号を秩父方面に戻った後、県道37号をかなり北上します。道のりで15km以上あり始めて走ると結構不安になるくらいの距離があります。

合角ダムは中型の重力コンクリートダムです

合角ダム 左岸から堤体を望む
合角ダム 左岸から堤体を望む

合角ダムは堤体高60.9mと中型の重力式コンクリートダムです。埼玉県営の治水と利水が主目的で発電所は設置されていません。(もう一つの埼玉県営のダムは有間ダム

合角ダムの特徴

合角ダムの減勢工
合角ダムの減勢工です。直線デザインなのは「かくかくダム」だから?

合角ダムの目的は治水と利水と書きましたがこの利水は恐らく農業用水と思われます。多くのダムで放流する水の水温が低くなりすぎないように選択取水設備が備えられますが合角ダムではその説明が丁寧に掲示されていました。

選択取水設備の説明
選択取水設備の説明です。合角ダムの説明は特に丁寧。

合角ダムの堤体は下流側にある吉田元気村に向かう橋から良く見えます。

吉田元気村の手前から合角ダムを望む
ダム下流の左岸は私有地だそうです。

吉田元気村に向かう橋の手前のスペースで記念撮影…していたら怒られました。左岸は私有地だそうです。標識等はないので皆さんもうっかり入って怒られないように気を付けましょう。合角ダムの洪水吐が良く見えます。またダムは左右対称のことが多いのですが、合角ダムは対称性があまりないところが特徴です。

管理事務所も「合角」を意識していると思う

合角ダムの管理事務所
合角ダムの管理事務所 正面から見て漢字の合角っぽい?

上の写真は合角ダムの管理事務所ですが…正面から見ると「合角」っぽい?と思います。残念ながら帰宅してからそのことに気付いたのでその写真はまた次回の宿題にします。

合角ダム名物は近隣のお祭りの「透かし彫り」

  • 小鹿野の春まつりの透かし彫り
    小鹿野の春まつり 4月第3土曜日と前日@小鹿野町小鹿野
  • 塚越の花まつりの透かし彫り
    塚越の花まつり 5月4日@秩父市上吉田
  • 龍勢祭りの透かし彫り
    龍勢祭り 10月第2日曜日@秩父市吉田
  • 鉄砲祭りの透かし彫り
    12月第2日曜日と前日@小鹿野町飯田

合角ダムはさほど大規模でもなく充実した施設があるわけでもありませんが、ダム堤頂の欄干に近隣のお祭りを象った透かし彫りがあります。これは、是非一見に値する…かどうか分かりませんが、埼玉県がこの近隣にとても気を遣っていることはよく分かりました。ちなみに合角ダムのダム湖は「西秩父もも湖」と命名されています。

流石に1日に3ダムを回るのは疲れましたが、あまり寒くも暑くもなくまた渋滞も少なく楽しいツーリングの一日でした。帰りは国道299号に戻り、入間→所沢→所沢街道経由で青梅街道に抜けて帰宅しました。

«過去の 投稿 新しい 投稿 »