ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

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上日川ダム ダムツーリング

週末には温泉旅行を楽しんだその後の火曜日は祝日でお休み。天気はちょっと曇りがち…でも降水確率0%、ツーリングに行かない手はありません。目的地は柳沢峠で富士山の様子をみて、見えているようなら上日川ダム、見えないようなら…どうしようで出発しました。

柳沢峠は雲隠れ気味の富士山

柳沢峠から雲に隠れ気味の富士山(2021年11月)
柳沢峠から雲に隠れ気味の富士山(2021年11月)

東京都心を出る頃は空は一面の雲でした。更に奥多摩は「キリ」。こりゃダメかなと思って奥多摩湖まで降りてくると青空がのぞいてきました。日頃の行いが良いからねっ!と勝手なことを思いつつ柳沢峠。うーん、雲が多いなあ…こんな時は↓

柳沢峠で麦とろ定食(2021年11月)
柳沢峠で麦とろ定食(2021年11月)

雲の流れが速いので少し時間を置いたらどうだろうと思って、腹ごしらえにします。柳沢峠名物麦トロロ。結構ボリュームがあり、完食したらちょっと胃にもたれた…年のせいか?

待てば海路の日和ありというが

柳沢峠からみる富士山(2021年11月)
柳沢峠からみる富士山(2021年11月)

待ったかいあって、雲が良い感じに切れて富士山が良く見えるようになっていました。全く雲がない様子も魅力的ですが、雲と富士山との対比も悪くはありません。

富士山をバックにNC750Sの記念撮影(2021年11月)
富士山をバックにNC750Sの記念撮影(2021年11月)

ちゃんと富士山が見えているうちに記念撮影を…と思って撮影している間にも雲のかかり具合が変わって上の写真よりかなり雲がかかってしまいました。かろうじて頂上が見えています。

記念撮影を終えて、この分なら上日川ダムからもある程度は見えるだろうことを想定して大菩薩ラインを下って塩山停車場大菩薩嶺線に入って上日川峠方面に上っていきます。この道はやや狭いのと急カーブが多い上にたまに不慣れな4輪車が車線を膨らんでくることがあるので警笛を鳴らしまくって警戒しながら走ります。

上日川峠手前の絶景

上日川峠の手前の絶景(2021年11月)
上日川峠の手前の絶景(2021年11月)

上日川峠の手前で植林したばかりで植栽が低く見晴らしが良い場所があります。ここからは大菩薩湖、上日川ダム、富士山が良く見え私のお気に入りポイントの一つです。写真下に見えている水面が大菩薩湖、その奥の壁が上日川ダムの堤体です。

大菩薩湖北岸展望所もなかなか良い

大菩薩湖北岸展望所から富士山を望む(2021年11月)
大菩薩湖北岸展望所から富士山を望む(2021年11月)

上日川ダムにそのまま向かわず、一旦大菩薩初鹿野線をそれて北岸展望所に向かいます。北岸展望所は大菩薩湖湖畔にあり湖と富士山の風景の組み合わせが絶景です。

ススキ、大菩薩湖、富士山(2021年11月)
ススキ、大菩薩湖、富士山(2021年11月)

単なるススキも湖と富士山をバックに撮影すると気が利いたもののように見えます。

上日川ダムから富士山を望む(2021年11月)
上日川ダムから富士山を望む(2021年11月)

そして上日川ダムに到着し、ダムの天端を左岸から右岸に歩く途中で撮影したのが上の写真。高圧電線の鉄塔が邪魔と見るか、揚水発電の上池をなす上日川ダムから見るのであればそれも味があるとみるか…。まあ、普通前者ですね。でも絶景には違いありません。

NC750Sの記念撮影

最後にNC750Sの記念撮影(2021年11月)
最後にNC750Sの記念撮影(2021年11月)

そして最後に記念撮影をして帰途につきます。ダムの駐車場から出口に走っていると右側から突然小動物が走ってきました。で、こちらに気づいて右側に戻って行きました。何だろうと思って足音を忍ばせ戻って行った方を見ると褐色の長い尾羽根が見えました。どうやら、メスのキジだったようです。写真撮影したかったのですが、気配を察せられたのか飛んで行ってしまいました。コンドルは飛んで行くならぬキジは飛んでいく。

帰りは大月から中央自動車道に乗るつもりでしたが大月手前の国道20号線で事故があり通行止め。712号線を都留方面に迂回します。712号線は都留市街地方面に東富士五湖道路の都留入り口がありますが、なぜか私は反対側に進みました。どこかに通じるだろうと思っていたら…林道へ。

暗くなってきたし夕方から林道を走るほど無謀ではないので素直に引き返して都留から中央自動車道へ。相変わらずの大渋滞でした。

全行程約300km、平均燃費30km/l丁度で給油して帰宅しました。富士山を飽きるほど楽しんだ一日になりました。

バットレスダム 丸沼ダム

11月下旬、日頃の疲れを癒すべく企画してもらった温泉旅行へ。今回はNC750Sではなく4輪で移動です。ダムツーリングではなくダムドライブ。もっともダムが主目的ではなく温泉だったのですが私の希望でダムまで足を延ばすことにしました。目的地はこれまで訪問したことのない形式のバットレスダムである丸沼ダムです。

珍しい現役のバットレスダム 丸沼ダム

丸沼堰堤の天端(2021年11月)
丸沼堰堤の天端(2021年11月)

丸沼ダムへのアクセスは関越自動車道沼田ICから120号線をひたすら日光方面に走ります。途中で薗原ダムへの入り口もありますが今回はパス。いくつかのスキー場(まだ営業していません)を通り過ぎて、控えめな丸沼ダムの標識があり到着です。車から降りると…寒い。標高1500m近くあり内陸の日本海側に近いロケーションですから東京と比べれば当然です。

上の写真はダム天端入り口手前から撮影した写真です。残念ながら天端は立ち入り禁止です。

ダム堤体を正面から

丸沼堰堤の堤体前面(2021年11月)
丸沼堰堤の堤体前面(2021年11月)

ダムの堤体正面を撮影したのが上の写真です。垂直面ではなく曲線になっています。この理由は丸沼ダムがバットレスダムだからですが、この下の写真でそれがとてもよく分かります。

バットレスダムだ

丸沼堰堤を下流側から望む(2021年11月)
丸沼堰堤を下流側から望む(2021年11月)

天端入り口から駐車場近くの遊歩道入り口からダム正面に降りることが出来ます。そこから撮影したのが上の写真です。「バットレス」は壁面を支える構造のことで番号が付いている縦方向から奥方向に向かって三角形状に支えている構造がバットレスに相当します。更に横部材を追加して強度を増しているものと思われます。

堤体正面が垂直ではなく斜面になっていたのもこの写真を見れば理由が良く分かります。垂直面をバットレスで支えるのは重力に対して強度を持たせにくいために、堤面を傾けて三角形の構造で水圧を垂直側に逃がしながら支えています。よくできています。

晩秋の丸沼

晩秋の丸沼(2021年11月)
晩秋の丸沼(2021年11月)

何週間か前に来れば紅葉が素晴らしかったと思われる丸沼の周りの山々は既に完全に落葉でした。肌寒いではなく寒いだったのでもう何週間もせずに雪が降り始めるだろうと思わせるそんな丸沼ダム近辺でした。

この後、温泉を満喫。

次回予告は最近別の内容を書いていることが多いですが…上日川ダムを予定しています。

秩父の滝沢ダムはツーリング定番

広瀬ダムを出発し滝沢ダムに到着

NC750S@滝沢ダム(2021年11月)
NC750S@滝沢ダム(2021年11月)

広瀬ダムを出発し滝沢ダムに到着。広瀬ダム同様、国道140号に沿っていて気軽に立ち寄れるのが滝沢ダムの特徴です

途中の雁坂トンネルは日本の国道にあるトンネルで2番目に長い6625m。(一番は東京湾アクアトンネル)もともと秩父と甲州を結ぶ国道140号は秩父往還と呼ばれ存在はしていましたが雁坂峠近辺は登山道が指定されて、自動車の往来が出来ませんでした。その状態を解消したのが雁坂トンネルです。

ちなみに雁坂峠は甲府盆地と秩父の分水嶺かつ山梨県と埼玉県の県境になっています。山梨県の広瀬ダムは笛吹川水系、埼玉県の滝沢ダムは荒川水系です。

水位が低い滝沢ダム

貯水量が少ない滝沢ダム(2021年11月)
貯水量が少ない滝沢ダム(2021年11月)

滝沢ダムも広瀬ダムと同じくかなり水量が少ない状態になっていました。が、これでもまだまだ溜まっている方でダムの高さ方向真ん中位にあるコンジットゲートが丸見えになるくらい水位が低いこともあるようです。滝沢ダムのダム湖は奥秩父もみじ湖と名付けられていますが、その貯水量は奥多摩湖の3分の1程度なので少ない容量をやりくりすると水位の変化が激しいのかもしれません。

滝沢ダムから雷電廿六木橋を望む

滝沢ダムから雷電廿六木橋を望む(2021年11月)
滝沢ダムから雷電廿六木橋を望む(2021年11月)

滝沢ダムの大きな見どころの一つ雷電廿六木橋方向を撮影したのが上の写真。ダイナミックな橋の造形と紅葉はまさに見ものです。この橋は荒川沿いの国道140号線がダム堤体分の高さを一気に登るために建設されたもので、滝沢ダムのための橋でもあります。

ちょっと残念なのはあまり天気が良くなかったこと。私が奥秩父に行くとどうも曇り空が多い気がします。山だから?

埼玉県のダムは開かれているのが好感度高い

滝沢ダムの監査廊(2021年11月)
滝沢ダムの監査廊(2021年11月)

埼玉県のダムはとても開かれています。特にこの滝沢ダムと浦山ダムは開かれています。以前に訪問した時はCOVID-19の影響で閉鎖されていましたが、通常は監査廊へつながるエレベーターが一般の人でも使用できて監査廊を通ってダムを上下できます。勿論、体力に自信のある方は階段も使用できます。が…ツーリング中はお勧めしません。何せ100m(30階建てビル相当)を超える階段ですから。

最近建設されたダムは開かれているダムが多いです。神奈川県の宮ケ瀬ダムは開かれているというより積極的に観光地化されています。ダムへの忌避感が高まった時期もあり、そういった人々の感情への配慮も背景にあるのでしょう。

滝の沢の景勝地が偲ばれる紅葉

滝沢ダム下流の紅葉(2021年11月)
滝沢ダム下流の紅葉(2021年11月)

滝沢ダムの下流の紅葉です。滝沢ダムがある地域は元々「滝の沢」と呼ばれる景勝地だったそうです。確かに美しい渓流の景観が楽しめます。それもあって滝沢ダム建設に対してはかなり激しい反対運動もあったとか。洪水対策、利水、発電との引き換えになっているものがあることは忘れてはならない点です。

奥秩父もみじ湖

夕焼けの奥秩父もみじ湖(2021年11月)
夕焼けの奥秩父もみじ湖(2021年11月)

監査廊を降りてあちこち写真撮影した後、エレベータを登ってくると空は夕焼け。滝沢ダムのダム湖奥秩父もみじ湖に夕焼け空が映り込んだ様子を撮影した写真です。このころまだ16:00頃。とはいえ、周りの山に囲まれた滝沢ダムの夕暮れは意外と早いようです。そろそろ帰途へ。

雷電廿六木橋から滝沢ダムを望む

雷電廿六木橋から滝沢ダムを望む(2021年11月)
雷電廿六木橋から滝沢ダムを望む(2021年11月)

滝沢ダムを出発し少し進むと雷電廿六木橋。その手前でNC750Sを停めて、過去に滝沢ダムに訪れた際に撮影出来ていなかったダム堤体正面からの写真を撮影したのが上の写真。逆光気味で暗いのが難ですがループ橋とダムの組み合わせがダイナミックな風景です。人工的な絶景というのかな?

このツーリングの訪問地はこれでおしまい。帰途は国道140号線を秩父まで走り、国道299号線入間→国道16号線→青梅街道。走行距離300km超。

次回は…まとめられていない富津方面に行った時のツーリングをまとめるか、直近の村山貯水池(多摩湖)にするか迷ってます。

広瀬ダムの紅葉を目指すツーリング

広瀬ダムに到着

広瀬ダムの紅葉とNC750S(2020年11月)
広瀬ダムの紅葉とNC750S(2020年11月)

広瀬ダムは国道140号線沿いにある山梨県営の多目的(洪水調整、農業用水、上水道、発電)ダムです。このダムの特徴はとにかく周辺の紅葉が美しいこと。この時期、お勧めできるスポットの一つです。

景色も美しいですがダム周辺には紅葉が多く植えられておりそれらも綺麗です。今回はNC750Sを撮影し忘れたので、NC750Sの写真は昨年のものです、ごめんなさい。(今年も同様にキレイに紅葉していました。)

広瀬ダムはロックフィルダム

広瀬ダム右岸から国道140号を望む(2021年11月)
広瀬ダム右岸から国道140号を望む(2021年11月)

広瀬ダムは中央遮水壁型ロックフィルダムです。岩で覆われた堤体は国道140号線を甲州市側から秩父方面に向かう途中で良く見えます。私のツーリングでもこの時期は毎年一回は行っています。

紅葉に埋もれるように通過しているのが国道140号線、右下に見えているのは広瀬ダムの水を使った水力発電所(県営広瀬発電所)です。

この時期は洪水調整のため水が少なかった…

広瀬ダムの自然越流式洪水吐(2021年11月)
広瀬ダムの自然越流式洪水吐(2021年11月)

広瀬ダムの一番の役割は洪水調整です。ローラーゲートと自然越流式非常用洪水吐が見えています。

山梨県は内陸にあり山に囲まれた盆地が広がる地形です。内陸にあるため台風の直撃は受けにくいものの、山沿いでは豪雨が発生しやすく、あちこちの山々で降った雨は甲府盆地に一気に集まってきて洪水を引き起こします。山梨県の信玄堤が有名ですが逆に言えば堤が有名になるほど洪水が多かったとも言えます。

この時期の広瀬ダムは洪水調整の目的で水位が非常に下がっています。ただこれからの時期降水量は減るので春の雪解け水に備えているのか?とも思いますが、これは私の想像です。

洪水吐流路からも美しい紅葉が

広瀬ダムの洪水吐流路(2021年11月)
広瀬ダムの洪水吐流路(2021年11月)

洪水が起きた場合ダムは基本的に流量を調整しますが、完全に止めてしまう訳ではありません。流量調整した水を流す設備がローラーゲートと洪水吐で、この流路に流されます。時々、ゲートの動作確認のため試験放流が行われるようですが、私は行き当たったことがありません。是非見てみたいものです。

広瀬湖と木賊山

広瀬ダム天端から木賊山を望む(2021年11月)
広瀬ダム天端から木賊山を望む(2021年11月)

広瀬ダムの天端からは秩父連山が非常によく見え、正面には木賊山が見えます。晴れてよい時間帯だと空や雲、山々、紅葉が広瀬湖に映り込んで非常に美しい風景を楽しめます…今回はちょっと水量が少なすぎるような気がします。昨年撮影した絶景はこちらです。

広瀬ダム編終了、次回はこのツーリングの最終目的地滝山ダムを紹介します。

広瀬ダムの紅葉を目指すツーリング

大菩薩ラインの紅葉とNC750S(2021年11月)
大菩薩ラインの紅葉とNC750S(2021年11月)

久々の週中の休日、そろそろ紅葉が美しい時期紅葉狩りツーリングに出かけました。奥多摩~大菩薩ライン~フルーツライン~秩父往還の経路です。実は奥多摩までは決めていたものの上日川ダム方面に向かう経路も候補でした。なので実はタイトルに少し偽りあり。

なぜ秩父方面にしたかは写真を紹介しながら。

檜原村の秋川の紅葉

檜原村秋川とモミジ(2021年11月)
檜原村秋川とモミジ(2021年11月)

11月初旬なので少し紅葉には早いかなあ?と思っていましたがそんなことはありませんでした。奥多摩の山の入り口檜原村でも紅葉が進んでいました。この写真を撮影した場所の標高が約250m。奥多摩周遊道路の最高地点は1100m前後なので800m以上登っています。盛りの紅葉が期待できそうです。

林道も一部紅葉していますが…

奥多摩入間白岩林道の紅葉(2021年11月)
奥多摩入間白岩林道の紅葉(2021年11月)

奥多摩方面に向かう経路は敢えて遠回りして、入間白岩林道を通りました。人里離れた林道でさぞ感動的な紅葉が見られるだろうと思ったら…林道なのでスギ、ヒノキが多くて紅葉している部分は少ないのです。そりゃそうだ。でも所々に映えている広葉樹の紅葉はきれいでした。

入間白岩林道の入り口で何台かのバイクに会いました。普段ここで人に会うことはほとんどないので、秋のツーリングシーズンの盛りを実感しました。

都民の森公園の向かいのススキ

都民の森公園前のススキとモミジ(2021年11月)
都民の森公園前のススキとモミジ(2021年11月)

都民の森公園は紅葉狩りのドライブ、ツーリングでいっぱいでした。4輪は満車で入場できないようでした。2輪もたくさん。都民の森公園は公園側の風景も美しいですが、公園の駐車場から出て山の下の方を望む風景も良いです。写真は風景というよりは紅葉をバックにススキの穂。秋です。

大菩薩ラインは紅葉の絶景

大菩薩ラインの紅葉(2021年11月)
大菩薩ラインの紅葉(2021年11月)

都民の森から奥多摩湖に下って大菩薩ラインで柳沢峠に向かいます。この時期の大菩薩ラインは紅葉の絶景が続きツーリングには最高です。途中でNC750Sを停めて記念撮影。撮影している間にもツーリングのバイクが沢山行き交っていました。

柳沢峠からみる富士山

柳沢峠からみる富士山(2021年11月)
柳沢峠からみる富士山(2021年11月)

大菩薩ラインの頂上は柳沢峠。ここからは空気が澄んで晴れていれば富士山が綺麗に見えます。が、この日は少しかすみ気味でまた山の中腹高さに雲が…。「あーたまーをくーもーの♪」状態。この分だと富士山はあちこちから完全には見えなそうなので上日川ダム方面は次回にして紅葉が最高に美しく撮影できる広瀬ダム方面に向かうことにしました。

フルーツライン~広瀬ダムの紅葉は最高でした

広瀬ダムから見た紅葉(2021年11月)
広瀬ダムから見た紅葉(2021年11月)

フルーツラインを通って広瀬ダムに向かいます。フルーツラインを含めて甲府盆地のブドウ畑は紅葉しこれも美しいのですが、少し早かったようです。フルーツラインを抜けて国道140号線、いわゆる秩父往還に入るとこれまた素晴らしい紅葉の風景。大菩薩ラインの迫ってくるような風景とはまた異なり、少し開けた谷から遠くの紅葉が遠望できる絶景でした。

次回は広瀬ダム周辺を紹介します。

奥利根3ダムツーリング 奥利根ゆけむり街道編

奥利根の名の通り利根川上流域の渓谷

奥利根の渓流(2021年7月)
奥利根の渓流(2021年7月)

奈良俣ダムでダムカレーを堪能した後は奥利根ゆけむり街道を東に向かいます。途中から大型車は進入禁止となり、道幅がぐっと狭くなります。この辺りから利根川水系片品川上流のいわゆる「渓流」の風景が楽しめます。よそ見注意で時々NC750Sから降りて風景を楽しんだり撮影したり。その一枚が上の写真です。

照葉峡はリラックス度特Aの景勝地

照葉峡の標識(2021年7月)
照葉峡の標識(2021年7月)

更に進むと目立つ滝があり、降りて確かめると「照葉峡」という景勝地。人生史上初めてリフレッシュ度という言葉を聞きました。照葉峡は「特A」。なんだかお米の品質のようです。緑に囲まれていて滝があって水音に包まれている環境は確かにリラックスできます。

さらに標柱を見るとなんとマイナスイオン値4060個/cm^3!これでリラックスできないはずがありません。…いやマイナスイオン値の基準が良く分からないのですが多分、タウリン1000mgよりは凄いと思います。

この時は照葉峡の滝は水の脇まで降りることができました。折角なので手で水をすくって二口三口。勿論美味しかったのですが、東京の水源のダムの更に上流の渓流で飲んでいると思うとなお美味しいものです。

時間をかけて沼田まで

沼田から赤城山を望む(2021年7月)
沼田から赤城山を望む(2021年7月)

照葉峡を過ぎてから片品で国道401号線に合流するまでの道は狭くカーブも急で正直そんな長距離ではないにもかかわらず距離感があります。大丈夫かなー、道間違ってないかなーとか思いつつ進んで401号線に合流し120号線で沼田ICに向かいます。

その途中、沼田市内でNC750Sを停めて撮影したのが上の一枚。赤城山と夏の雲が印象的です。手前に植わっている作物のアップが下の写真。何か分かりますか?

コンニャクの若株(2021年7月)
コンニャクの若株(2021年7月)


どうやらこれコンニャクの若い株のようです。コンニャクってかなり栽培に手がかかって同じ芋を3年から4年毎年植えて大きくするのだそう。現在では国産のコンニャクは珍しいそうです。

茎がマムシグサに似てるなあと思ったら両方ともサトイモ科なので遠い親戚筋みたいなものなのですね。もっともマムシグサは毒で食べられませんが。

須田貝ダムから始まり、矢木沢ダム奈良俣ダムを周ったツーリングもこれでおしまい。沼田ICから東京に向けて帰宅しました。走行距離は400kmを超えて燃料のリザーブ表示になっていました。それでも1タンクで一日楽しめるNC750Sよ、ありがとうです。

奥利根3ダムツーリング 人生初ダム○○○ 奈良俣ダム編

奈良俣ダムは突然現れる

奈良俣ダムの堤体(2021年7月)
奈良俣ダムの堤体(2021年7月)

奈良俣ダムは群馬県道63号を走っていると突然堤体が現れます。この場所からは歩いてダム堤体に上ることが出来る遊歩道が整備されているようでした。が、歩きません。奥野ダムでダムを徒歩で上り下りするのは懲りました。シンプルな直線の洪水吐が潔さ?を感じさせます。車両で堤体に上る登り口は県道63号をもう少し片品方面に走り龍洞を超えた所を左折します。

奈良俣ダムのあれこれ

NC750Sと奈良俣ダムの碑(2021年7月)
NC750Sと奈良俣ダムの碑(2021年7月)

奈良俣ダムの石碑の前でNC750Sの記念撮影。奈良俣ダムはいろいろと話題があります。その1、ダムは「奈良俣」ダム、川は「楢俣」川、ダム湖は「ならまた」湖。なぜこんなに表記を分けたのでしょう。その2、前々回の須田貝ダムは楢俣ダムと命名されていた。しかし奈良俣ダムが出来る際に須田貝ダムに名称が変更された。へーです。

奈良俣ダムの堤体を左岸から望む(2021年7月)
奈良俣ダムの堤体を左岸から望む(2021年7月)

奈良俣ダムは堤頂高158mでロックフィルダムでは日本で3番目の高さを誇ります。高さだけでいえば矢木沢ダムよりも高いのですが高度感はありません。ただスケールの大きさに圧倒されます。なお洪水調整やかんがい、上水道利水などの目的を持つ多目的ダムです。

多目的の中でも水道水の供給が多く、群馬県2.435t/秒、茨城県0.179t/秒、埼玉県0.951t/秒、千葉県2.41t/秒、東京都2.07t/秒が供給されています。群馬県自身が使用する量より他都県に供給する量の方が多いのです。矢木沢ダムには東京都民が頭が上がりませんでしたが、奈良俣ダムには都民に加え千葉、埼玉、茨城県民も感謝せねばなりません。東京首都圏を利根川上流域の雪解け水が支えている構図がここでも見て取れます。

発電は12,800kWの発電能力であまり大きくはありません。この記事の一番最初の写真の右側にあるのが発電所です。

突然男性の裸像(2021年7月)
突然男性の裸像(2021年7月)

奈良俣ダムの最も特徴的なのは男性裸像かもしれません。由来、来歴はよくわかりませんが夏の青い空と雲、巨大なダム堤体に男性裸像。「なぜだ」と心の中で呟きました。

奈良俣ダムの洪水吐(2021年7月)
奈良俣ダムの洪水吐(2021年7月)

下から見てまっすぐな洪水吐は上から見てもまっすぐです。そりゃそうだ。下流側左手に発電所があり奥に見えている道路が群馬県道63号です。目立った減勢工がありませんでしたが、流れ落ちた場所の水深が深そうなので護岸された水深の深い減勢工になっているのかもしれません。(推測です。)

奈良俣ダムの周りは小ダムがたくさん

  • 奈良俣ダムから見える小ダムの一つ。やや広めの自然越流式洪水吐が特徴的。
  • 奈良俣ダムから見える小ダムの一つ。狭くて高さのある自然越流式洪水吐が特徴的。
  • イヌの顔のように見える堤体が可愛らしい。でも泣きながら吐いているようにも見えます。ちょっとかわいそう。
  • ピンボケでごめんなさい。ダムの奥の植物がかなり育ってダム堤体の上の方まで来ています。かなり土砂で埋まっている様子です。

奥利根のダムの特徴は接する山から直接雪解け水が流れ込むことです。奈良俣ダムもそうで、各所からの土砂流入を防ぐためと思われる小ダムが各所にあります。確認できただけでも4基あってそれぞれデザインが特徴的でした。

奈良俣ダムの洪水吐ゲート(2021年7月)
奈良俣ダムの洪水吐ゲート(2021年7月)

奈良俣ダムの洪水吐ゲートです。このゲート中々面白い構造になっていて、低水位を維持する場合中央のゲートを上げてゲートの下から放流します。中くらいの時ゲートをおろしてゲートの窓から放流します。更に洪水になると自然越流式になり左右から越流する仕組みのようです。面白いですね。

人生初はダムカレー

人生初のダムカレー(2021年7月)
人生初のダムカレー(2021年7月)

タイトルの○○○は「カレー」でした。あちこちのダムには行くのですが、ツーリング中にあまり食事をしないのとカレーそのものがそこまで好きなわけではないのでこれまで食べたことがありませんでした。この日は須田貝ダムから始まり矢木沢ダムを歩き回り、奈良俣ダムでまた歩き回り写真撮影。朝食も食べていなかったので思い切ってダムカレーに挑戦(大袈裟)。

注文してしばらくして出てきたのがこれです。奈良俣ダムのロックフィル感と洪水吐を福神漬けで表現しているところが中々良いです。またロックフィルダムからカレーが漏れないようにライスは結構硬めに成形しているところなど中央遮水土を彷彿とさせます。管理人にはご飯がみっちり成形されていた分ちょっと多かったかもですが味は上々。

満腹の後は、奥利根ゆけむり街道を走破します。

奥利根3ダムツーリング 見どころが多い矢木沢ダム編

流石に大きい矢木沢ダム

矢木沢ダムは堤体高131mのアーチダムです。東電の管理用道路を進むと堤体が見えてきますが、道路とダムの位置関係からほぼ正面からみることになるのでアーチがあまり感じられません。この橋を越えて直進すると発電所(但し一般車進入禁止)、左折して一気にダム堤体高分を登って駐車場に至ります。

管理用道路から見る矢木沢ダム(2021年7月)
管理用道路から見る矢木沢ダム(2021年7月)

矢木沢ダムのダム湖は「奥利根湖」

奥利根湖の表示と奥利根湖(2021年7月)
奥利根湖の表示と奥利根湖(2021年7月)

駐車場にNC750Sを停めて、管理事務所を抜けてダム湖側に出ると「奥利根湖」の表示があります。奥利根湖は小河内ダムの奥多摩湖と比べると少し多い貯水量を持ちます。特徴的なのは地図で見ると非常にギザギザとした形をしています。これは周囲の山地からの雪解け水がそのまま小さな谷をつくりながら流れ込むことが原因と考えられます。奥多摩に比べると奥利根は圧倒的に積雪量が多い豪雪地帯です。

水はすべての生命 ー 瑞雪

水はすべての生命(2021年7月)
水はすべての生命(2021年7月)

瑞雪とは何かの吉兆として降る雪のことです。実際、奥利根湖の水は所在する群馬県だけではなく東京都にも供給されており我々の生活になくてはならないものです。このようなダムを寿ぐ碑や掲示は四国の早明浦ダムにもあります。その言葉は「四国の○○ ○ 」。期せずして似ています、リンク先でご覧ください。

洪水吐と余水吐

矢木沢ダムの洪水吐(2021年7月)
矢木沢ダムの洪水吐(2021年7月)

矢木沢ダムの洪水吐のゲートです。矢木沢ダムの目的に洪水調整が含まれているので洪水吐と呼んでよいはずです。ところがゲートの製造者三菱重工業によるプレートには「矢木沢ダム余水吐ゲート」と記載があります。ダムの公式HPやパンフレットには洪水吐。あまり厳密に分けられていないのか?

ウィングダムとわきダム

矢木沢ダムの洪水吐とウイングダム(2021年7月)
矢木沢ダムの洪水吐ー下流側から(2021年7月)

矢木沢ダムはアーチダムとして有名ですが左岸側は地質上の問題でコンクリートの重さでダム端部を支えています。上の写真の洪水吐が見えている部分がそれにあたります。このような構造はウィングダムと呼ばれ、有名な黒部ダムは両岸にウィングダムがあるそうです。

ウィングダムの手前に土手が見えていますが、はしダムと呼ばれダムの一部になっています。奥利根湖は二つの谷をせき止めて出来ているようで大きな谷をアーチダムとウィングダムでせき止め、小さな谷をはしダムでせき止めて一つの大きな湖を形成したものです。なおはしダムの上が駐車場になっています。

設計者はひょっとして○○がお好き?

矢木沢ダム洪水吐のバンク(2021年7月)
矢木沢ダム洪水吐のバンク(2021年7月)

矢木沢ダムの洪水吐ははしダムでせき止められた方の谷に誘導されています。この流路を見るとカーブしているところでバンクが付けられています。流れの外側にこぼれにくくするための措置だと思いますが…直感的には必要か?と感じてしまいました。ひょっとすると設計者が競輪好きでバンクを付けたかったのではと思ってしまいました。

右岸から矢木沢ダムの堤体を望む

右岸から望む矢木沢ダムの堤体(2021年7月)
右岸から望む矢木沢ダムの堤体(2021年7月)

右岸から矢木沢ダムの堤体を望みます。横長ではカメラのフレームに収まりません。高さ131mで非常に高度感があります。高さだけではなくダムの3次元的なアーチの影響で足元も見渡せることも大きく影響しています。重力式コンクリートダムの斜面の堤体を見るときとはかなり違う感覚です。

矢木沢ダム天端から洞元湖を望む

矢木沢ダム天端から下流を望む(2021年7月)
矢木沢ダム天端から下流を望む(2021年7月)

矢木沢ダムの天端から下流を望むと奥に前回の須田貝ダムのダム湖である洞元湖の北端部が見えます。宮ケ瀬ダム石小屋ダムも上流側のダムから下流側のダムが見えるケースですが、これだけ大規模なダムのダム湖が上流側から見えるのは珍しいような気がします。

矢木沢ダムを左岸から望む

矢木沢ダム右岸から堤体を望む(2021年7月)
矢木沢ダム右岸から堤体を望む(2021年7月)

先ほどの左岸からの写真と同様、独特の高度感があります。ダム堤体に沿って検査・保守用の通路が設置されています。簡単な手すりが付いているようですが高所恐怖症の管理人にはおよそ歩ける気がしません。更に一部不気味にさびてますし…。写真下に見えているのは水力発電所への導水管と思われます。矢木沢ダムの目的の一つは「発電」で、240,000kWの大規模な揚水発電を行います。発電所は写真左下に見切れていますが、送電設備の碍子が見て取れます。

30名近い犠牲があったそうです

矢木沢ダム慰霊碑(2021年7月)
矢木沢ダム慰霊碑(2021年7月)

ダムといえば「危険な現場」の印象が強いですが、昭和30年代に起工された矢木沢ダムも例外ではなかったようです。一方で矢木沢ダムには「移転を余儀なくされた人々」関連の記念碑などはありません。1軒だけ移転者があり、東京電力の保養所だったとのこと。そりゃあ、記念碑は立ちません。

奥利根湖とダム管理事務所(2021年7月)
奥利根湖とダム管理事務所(2021年7月)

奥利根湖をダム左岸から望みます。アーチダムの本体ダム、重力式コンクリートダムのウィングダム(洪水吐のある辺り)、フィルダム(管理棟から奥)位置関係がよくわかる一枚です。矢木沢ダムは3形式のダムが一度に見られる興味深い場所です。

なお矢木沢ダムの水は7割弱が群馬県の農業用水、2割弱が東京都の水道水(毎秒4t!)、残りは群馬県の水道水として使用されています。群馬県の農産物の多くが東京に出荷されることを考えると、矢木沢ダムは東京都を支えているといっても過言ではありません。東京都の水の多くは日本海側の豪雪地帯で降った雪の雪解け水なのです。東京都民は矢木沢ダムには頭が上げられないのです。

記念撮影をして次の目的地へ

奥利根湖をバックにNC750S(2021年7月)
奥利根湖をバックにNC750S(2021年7月)

奥利根湖をバックに記念撮影。撮影中、大型バイクでツーリングしているグループの一人の方とお話し。先週は下久保ダムに行っていたそう。ツーリング情報を交換し、挨拶して私は出発。ところが、帰路の国道120号線で撮影中にばったり会うという奇遇。面白いものです。

東京を支える矢木沢ダムを離れて、関東を支える奈良俣ダムに向かいます。

奥利根3ダムツーリング 須田貝ダム編

須田貝ダムへのアプローチ

少し眠れないことが多く朝早く目が覚めた夏の日。都内の天気は曇り…といって家で悶々と過ごすのは嫌なので早い時間を活かして少し遠出することに。そういえば矢木沢ダムを目指したことがありましたが、手前の藤原ダムで雨と寒さで帰ってきたことがありました。

ということで、メインの目的地は矢木沢ダムとして、須田貝ダム→矢木沢ダム→楢俣ダム→奥利根ゆけむり街道を走るツーリングに出かけました。須田貝ダムまでのアプローチは環八→関越練馬IC→水上IC→国道291号→群馬県道63号で途中で左折し矢木沢ダムの東京電力管理用道路の途中に須田貝ダムがあります。ダムは道路からよく見えて、こんな感じです。

なお今回のツーリングで藤原ダムにも寄ることを考えたのですが…一度取材済みだったので矢木沢ダム到着を最優先しました。群馬県道63号を水上側から進むと藤原ダムの藤原湖西岸(こちらが矢木沢ダム近道)ー東岸(こちらが県道63号)の分岐があります。東岸を選ぶと藤原ダムの天端を通過できるのですが、今回は西岸ルート。

須田貝ダム全景(2021年7月)
須田貝ダム全景(2021年7月)

須田貝ダムは意外と日本初が多い

須田貝ダムは比較的大きな、重力式コンクリートダムですが見た目にはあまり特徴はありません。割とオーソドックスな姿です。一方で日本で初めてダムのコンクリート材料にフライアッシュ(石炭燃焼時の灰)を使用したり、地下に発電所を設置する(これも日本初)などの技術的なチャレンジがされているのが特徴です。

地下に発電所を設置するのは、割と多く下久保ダムの下久保発電所上日川ダムの葛野川発電所なども地下に発電所が建設されています。地下に発電所を建設するのは大変なように思えますが、ダム湖との標高差を稼いで発電量を増やすことが出来たり、豪雪地帯では雪の影響を受けないなどメリットがあるようです。そういえば、須田貝ダムのある奥利根地方は典型的な豪雪地帯です。

須田貝発電所の変電所(2021年8月)
須田貝発電所の変電所(2021年8月)

発電所は建屋がありませんが、変電所は地上にあります。送電はやはり高圧電線なので地上が有利なのでしょう。

須田貝ダムのダムカード?

須田貝ダムのダムカード?(2021年7月)
須田貝ダム全景(2021年7月)

須田貝ダムのダムカード?です。ダムカード風の枠があって本物のダムを枠に入れて撮影するとダムカードの出来上がりです。右上のPは須田貝ダムの目的が発電(Power generation)であることを示しています。多くのダムは一つの目的だけではなく複数の目的がある多目的ダムですが、須田貝ダムは発電専用です。

また右下のGはダムの形式を表していて重力式(コンクリート)ダム(Gravity dam)を意味しています。他の重力式コンクリートダム以外の重力式ダムは、HG – 中空重力式コンクリートダム、GA – 重力式アーチダムなどで表されます。中空重力式コンクリートダムは未取材ですが、重力式アーチダムといえば秩父湖の二瀬ダムが有名ですね。

東京は曇りでしたが良い天気でご機嫌

須田貝ダムの駐車場で撮影したNC750S(2021年7月)
須田貝ダムの駐車場で撮影したNC750S(2021年7月)

出発した時は曇りでしたが水上ICを降りたあたりから日が差し始め、須田貝ダムではすっかり夏の日差し。でも、さすがは奥利根、涼しいのですよ。それにカラッとしていて夏のツーリングには最適なんじゃない?と気づきましたが、それはこの後でも証明されました。

須田貝ダムを出発してさらに進むと…初めての場所なので結構な距離あるように感じましたが、橋の手前から今回のツーリングの目玉である矢木沢ダムが見えてきます。

そして矢木沢ダム(2021年7月)
そして矢木沢ダム(2021年7月)

なお県道63号から矢木沢ダムの東京電力管理用道路に入ると一切民家や店舗はなくなります。が、流石は有名な大ダム、結構観光やツーリングで訪問している方も多く、必然的に交通量が結構ありました。是非安全運転で行きましょう。

次回は矢木沢ダム。

NC750Sの生産中止の理由

NC750Sの生産中止の理由

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NC750Sの生産中止発表は2020年11月でした。

その理由は単純に言えばバイクに乗るのは趣味だが設計、製造して売るのはビジネスということでしょう。NCがNew mid Conceptに基づいて「求めやすい価格」を志向するとしてもビジネスとしてみれば安すぎれば問題です。またNCのコンセプトが説得力があればあるほど、他社ブランドとの差別化が図れる一方でNC750Sの存在は自社のCB系のブランドとのカニバリ(共食い)とブランドの希薄化が発生してしまいます。

実際、管理人がNC750Sを購入した際は、NC750SとCB650Rを比較しました。荷物の積載量、航続距離、価格などの点でNC750Sに軍配を上げました。「クロスオーバー」としてNC系でNC750Xがありまた、 着座位置を下げたNC750X -LDもリリースされていましたが比較はしませんでした。Sはストリート、Xはクロスオーバーのイメージが強く別物だと思っていたのが理由です。NCのブランドの中にSとXを一緒にした段階でブランドマッピングが少しおかしくなっていたのです。

VFR系のブランドもX, FがありますがこれもVFR800XとVFR800Fで迷う人は居ないでしょう。VFR800XとNC750Xで迷う人は居るかもしれませんが「価格」の敷居でブランド差が明確になってます。

富士山とNC750S(2021年5月)
神回 奥多摩→大菩薩初鹿野線のツーリング 5 
富士山とNC750S(2021年5月) クリックしてこのツーリング記録をご覧いただけます

ブランドイメージからNC750Sのカタログ落ちを見る

NC750Sの位置づけはブランドの観点から見るとCBとNCの中間にあってグラデーションの中間に位置していたと考えます。ブランドマネージメントの観点からいうと各ブランドは個々として明瞭であるべきで中間の存在は好ましくない。直2OHCと直4DOHCの大きな違いがあるものの同程度の排気量でストリートという点で「混ざって」しまいます。

またNC750Sの存在は教習車のNC750Lと市販NC系のブランドを直結しました。教習者用のNC750Lはその目的から低出力化されて教習車として使用されNC750Sとのルックスの相似性からNC系のブランドそのものの低出力イメージや初心者イメージに繋がってしまっていました。そこでNC750Sを切りルックスが大幅に異なるNC750Xを活かして、NC750Lのイメージと市販NC系ブランドのイメージを分離したのです。

NC750Sと背景に大渡ダム(2021年5月)
NC750Sと背景に大渡ダム(2021年5月)
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残念だがもうあなたには買うことが出来ない

そんなNC750Sですが販売当初の大人気に反して2018年式はほとんど売れておらず、そのうちの一台を管理人が乗っていることになります。実際色違いを含めて2018年式に会うことはほとんどありません。つまり、新車は勿論、中古車でも市場にほとんど出ることがなく、もう読者の皆さんが入手することが難しいでしょう。尤、無理して入手して乗るという車種ではありませんが…。

ビジネス、ブランドなどの観点からカタログ落ちしてしまったNC750Sですがロングツーリングの相棒としては最高です。街中を乗っていて扱いやすいトルク特性、田舎道をゆったり走った時の楽しいパルス感、ワインディングを十分に楽しめる性能、高速道路を安心して走れる安定感。

まあ性能に関して言えば、反論のある人はいるかも。非力な割に重いとか。そう思われる方は別の車種に乗るでしょうし、そもそも買うのが難しいのです。

NC750S(2020年4月)
NC750S(2020年4月)
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100,000kmは乗りたいなあ

購入から2年弱ですがトラブルは全くなく好調そのものです。オイルはまずまずこまめに交換し、タイヤは前後18,000km走行後辺りに交換しました。後ろはまだ残っていたのですが前が先にダメになってしまいました。うまく乗れていない管理人の腕の問題もあるかも知れません。次はチェーンの交換を考えています。

マメに手入れしていけば100,000kmはまあ余裕で行けそうな感じです。むしろ管理人が多忙になってツーリングに行く機会が減っている方が心配。なので最近は一日で遠出するようにしてます。何せ航続距離400kmオーバー。関東地方はほぼ無給油で往復できます。今はとても忙しくてあまり本格的なツーリングに行けてませんが、人生史上あまり行ったことの無い東北地方や北海道も泊りがけで行く時間を作りたいと思ってます。

まあ100,000km乗っても日本のすべてのダムは見れないと思いますが。

雪の都民の森 NC750Sと共に
路面の雪は溶けていましたが木々には多くの雪が残っていました
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