11月下旬、日頃の疲れを癒すべく企画してもらった温泉旅行へ。今回はNC750Sではなく4輪で移動です。ダムツーリングではなくダムドライブ。もっともダムが主目的ではなく温泉だったのですが私の希望でダムまで足を延ばすことにしました。目的地はこれまで訪問したことのない形式のバットレスダムである丸沼ダムです。
珍しい現役のバットレスダム 丸沼ダム
丸沼ダムへのアクセスは関越自動車道沼田ICから120号線をひたすら日光方面に走ります。途中で薗原ダムへの入り口もありますが今回はパス。いくつかのスキー場(まだ営業していません)を通り過ぎて、控えめな丸沼ダムの標識があり到着です。車から降りると…寒い。標高1500m近くあり内陸の日本海側に近いロケーションですから東京と比べれば当然です。
上の写真はダム天端入り口手前から撮影した写真です。残念ながら天端は立ち入り禁止です。
ダム堤体を正面から
ダムの堤体正面を撮影したのが上の写真です。垂直面ではなく曲線になっています。この理由は丸沼ダムがバットレスダムだからですが、この下の写真でそれがとてもよく分かります。
バットレスダムだ
天端入り口から駐車場近くの遊歩道入り口からダム正面に降りることが出来ます。そこから撮影したのが上の写真です。「バットレス」は壁面を支える構造のことで番号が付いている縦方向から奥方向に向かって三角形状に支えている構造がバットレスに相当します。更に横部材を追加して強度を増しているものと思われます。
堤体正面が垂直ではなく斜面になっていたのもこの写真を見れば理由が良く分かります。垂直面をバットレスで支えるのは重力に対して強度を持たせにくいために、堤面を傾けて三角形の構造で水圧を垂直側に逃がしながら支えています。よくできています。
晩秋の丸沼
何週間か前に来れば紅葉が素晴らしかったと思われる丸沼の周りの山々は既に完全に落葉でした。肌寒いではなく寒いだったのでもう何週間もせずに雪が降り始めるだろうと思わせるそんな丸沼ダム近辺でした。
この後、温泉を満喫。
次回予告は最近別の内容を書いていることが多いですが…上日川ダムを予定しています。
バットレスダムの意味が少し理解できました。
控え壁工法で、直接かかる負荷を別方向に逃すことで強度を高めているわけですね。
構造計算を学んでいないので、それ以上のことはわからなかったんですが
紀元前からある工法なんですね。
バット-レスで何かがないのかと勘違いしていました。lessではなくてつづりはbuttressのようです。英語版のwikipediaの説明がとても端的で分かりやすいです。趣味とは言え本当に勉強になります。
「控壁」という言葉もこの年になって初めて知りました。モヅクガニの取り方にも詳しいだけでなく博識と興味の広さに感服です。