ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

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かつうら海中展望塔ツーリング

前々から気になっていたかつうら海中展望塔

外房の国道128号は何度かツーリングで通過したことがあり、海岸沿いの素晴らしい風景を楽しんだことがありました。その中で気になりながら訪問することが出来ていなかったかつうら海中展望塔を目指してツーリングに出発。

アクアラインを渡って千葉県を外房に向かって東向きに走ります。最初に海が見えたのが一宮。

一宮海水浴場の砂浜の風景

一宮海水浴場の砂浜とNC750S(2023年2月)
一宮海水浴場の砂浜とNC750S(2023年2月)

冬にもかかわらずサーフィンを楽しんでいる人が多くいました。なお国道から海水浴場は少し入った場所にあり、国道沿いには道の駅兼駐車場のようなスペースがあります。そこには

芥川龍之介愛の碑(中央)と上田広文学碑(右)

芥川龍之介愛の碑と上田広文学碑(2023年2月)
芥川龍之介愛の碑と上田広文学碑(2023年2月)

がありました。芥川龍之介は知っていますが一宮海岸との関連は全く知らず、上田広は名前すら知りませんでした。芥川は周りの反対にあきらめざるを得なかった悲恋の痛手を癒すためこの一宮に滞在したとか。上田はこの土地出身の小説家で鉄道に関する著作が多かったそう。

海中展望塔

かつうら海中展望塔に向かう(2023年2月)
かつうら海中展望塔に向かう(2023年2月)

国道128号を南下し、鵜原付近で左折しかつうら海中展望塔に向かいます。千葉県立中央博物館 分館海の博物館に駐輪し、徒歩で海中展望塔に向かいます。写真の橋は行き止まりで右側にあるトンネルからアプローチします。

かつうら海中展望塔から八幡岬方面を望む

かつうら海中展望塔から八幡岬方面を望む(2023年2月)
かつうら海中展望塔から八幡岬方面を望む(2023年2月)

奥に見えているのが八幡岬でその中ほどに勝浦漁港が見えます。手前には遺構が残っていますがいけすや追い込み漁で使っていたとのことです。

こ、怖いっす。に、逃げるっス

洒落の利いたシマアジ(2023年2月)
洒落の利いたシマアジ(2023年2月)

海中展望塔内部には様々な展示がありますが、このポスターは思わず笑ってしまいました。残念ながら、人間を恐れて逃げてしまったのか展望塔からはシマアジは確認できませんでした。展望塔から見えた魚たちはこちらから

展望塔ならではの風景

メジナの群れ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
メジナの群れ@かつうら海中展望塔(2023年2月)

餌箱がおろされるとメジナが群がります。ここで釣りしたら釣れるだろーなー。

かつうら海中展望塔からみる海食崖

かつうら海中展望塔からみる海食崖(2023年2月)
かつうら海中展望塔からみる海食崖(2023年2月)

12万年前頃まで銚子が小さな島だったのは前回のツーリング記事で紹介しましたが、房総半島の南部は大きめの島でした。したがって年代的には屏風ヶ浦の海食崖と同じような年代の海食崖が勝浦でも見られているものと思います。

風景を堪能した後は鴨川まで南下し猟師工房でジビエ(鹿、猪)を購入して帰途につきます。このところ、キョンは取れていないようで在庫がほとんどありませんでした。

帰りもアクアライン経由ですが、渋滞が始まっていました。以前に比べるとトンネル内の誘導灯の効果か少し緩和しているようにも思えます。

今回のツーリング記事はこれでおしまい。

かつうら海中展望塔の魚たち

先日、ツーリングで訪ねたかつうら海中展望台の魚たちを紹介します。

メジナ

メジナ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
メジナ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

関西ではグレ、九州ではクロと呼ばれる磯釣りの好対象魚。味は個体差があるものの冬の海藻を多く食べて太った個体は「寒ぐれ」として好まれる。刺身、タタキ、焼き魚、煮つけなど様々に調理して美味。

また薄く出汁をひいた鍋に豆腐や野菜を入れて煮たてた上に切り身を入れて加熱しポン酢などで食べる水炊きは絶品。火が通ると崩れやすいので、煮立った鍋に入れて火が通ったらすぐに食べるのがコツ。

スズメダイ

スズメダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
スズメダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

スズメダイは磯釣りのエサ取りとして有名。そのままリリースされることが多いですが実はかなり美味。特に大きめの個体を刺身にすると旨味の乗ったもっちりとした味わいが楽しめます。尤も、大きめとは言え片身2~3切れしか取れませんが…。

また塩をして焼いたものも美味しく、九州ではアブッテカモとして喜ばれる。骨が多いですが香ばしく焼きあがった身が何とも美味。

ハコフグ

ハコフグ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
ハコフグ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

フグの名前がついていますが、筋肉(所謂「身」)には毒がなく食べられます。とはいえ少し特殊な体の構造をしていてあまり身は取れません。が白身が美味しい魚です。

身に毒はありませんが皮膚(所謂「皮」)から人間には毒性がなく、魚には毒性がある物質を出す特徴があります。この物質はいつも出しているわけではなくストレスがかかった時の避難用らしいです。(実際、他の魚とよく泳いでいます。)

クロダイ(チヌ)

クロダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
クロダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

関東でクロダイ、関西ではチヌの名前で呼ばれます。関東/関西で釣りの好対象魚。雑食で味はかなり個体差があります。きれいな海で取れた個体は概ね美味。刺身、焼き魚、ムニエルなど幅広い料理に向きます。

雑食と書きましたが、草食性があり海藻も食べますが、普通の野菜、例えばレタスなども食べることがあります。三浦半島ではスイカを使ったクロダイのポカン釣りというのもあり食性の幅広さが伺えます。(奥にいるのはハコフグ、毒は出していないのでしょう。)

アイゴホンソメワケメベラ

アイゴとホソワケメベラ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
アイゴとホソワケメベラ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

少し見にくいですが画面中央大きめの魚がアイゴです。この魚ヒレに毒があり指などを刺されると酷く痛みます。アイゴは内臓と血液に独特の臭いがありこれをうまく処理できれば非常に身質のよい魚です。刺身、焼き魚、煮つけなどで。流通することがないので、食べるのは釣り人の特権ですが、毒のあるヒレを処理し、キレイに血抜きして内臓を処理してという手間をかけてまで特権行使しようという人が少ないのが現実です。

食性は強い草食性でこのところあちこちの磯で増えてしまい磯の海藻がなくなってしまう「磯焼け」の原因魚ともされていますが、魚には罪はありません。

アイゴのえらに挟まっているのがホソワケメベラ。他の魚のえらや表皮をクリーニングして共存する特徴的な生態を持っています。(たべたことはありません。)

イシダイ(コウロウ)

イシダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
イシダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

高知県ではイシダイの事をコウロウと呼びます。この魚、貝やカニ、ヤドカリのような甲殻類を特に好んで食べるグルメです。なので口がものすごく硬くニッパーのようになっています。美味しいものを食べている魚は美味しいのが一般的ですがこのイシダイもその例に漏れません。美味しいです、というかかなりの高級魚です。

どう調理しても美味しいですが、皮をひいて少し炙り、刺身に合わせて食べるのは管理人のお気に入りです。またこの魚、小さくても意外と身が多く味も良いのが特徴です。見かけたら是非購入検討です。(お財布と相談してください。)

ブダイ(エガミ)

ブダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
ブダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

ブダイは高知県や関西ではエガミと言います。ブダイの由来は姿から武骨だから武鯛か?エガミは特徴的な歯をいがみ合っている様子に見立てての事でしょう。写真の個体は産卵後の為かやや元気がない様子で痩せています。

冬のブダイは伊豆地方では特に好まれちり鍋で食べるのがご当地流です。刺身も食べられなくはないですが水分が多く旨味に欠けます。管理人としても鍋にするのがお勧めです。食性は強い草食性で海藻を好んで食べます。美味しい海藻が多い時期と地域の個体は美味しいはずです。

タカノハダイ

タカノハダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
タカノハダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

タカノハダイは胴体のよこしまと尻尾の水玉模様が特徴的です。個体差がかなりありますが、ちゃんと血抜きして適切に調理されたものであれば身質は良く美味しいです。血液に癖があるのと鱗が非常に引きにくく、意外と歩留まりも良くないので好んで食べる人は少ないかもしれません。

釣り人にとっては寒い時期、水温が低く他の魚の活性が低い時に大きめのタカノハダイがかかるとそれなりの引きをするので「おっ!」と期待するのですが顔を見ると残念がられます。が、魚には罪はありません。

シラコダイ

シラコダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)
シラコダイ@かつうら海中展望塔(2022年2月)

シラコダイは如何にも熱帯魚風な見た目で食べられるのか?と思うかもしれませんが食べられます。また個体によってはかなり美味しいです。かなり締まった身質で刺身で食べるのが良いと思います。

以上、かつうら海中展望塔で撮影した魚たちでした。なお、このほかにもブリニザダイキュウセンなどの姿が見えていました。