デザイン ★★★★★ 端的にかっこいい
エンジン ★★★★★ ツインの鼓動感と吸気音が素敵
ブレーキ ★★★ リアがちょっと…
使い勝手 ★★★★ 重いけど着座で前後は余裕。積載はオプション必須
コスト ★★★ 意外と燃費悪くない 純正オイルが高いので★-1
価格 ★★ 空冷ハーレーは今後人気が出る可能性大
魅力 ★★★★★★ 理屈抜きの魅力は流石ハーレー
先日Harley Davidson XL883n/IRON883 (2018)のメンテ走行時の簡単なインプレ/レビューをお知らせしましたが、今回ある程度まとまった距離を走ることが出来たので詳しいインプレ/レビューを記事にします。
まずは右側後方から
XL883n/IRON883です。ノーマルではなく、いくつかカスタムされています。大きなところは、バーハンドル、幅広ステップ、極薄シートなど。低いルックスを目指しつつ、Harleyらしい存在感を損ねていません。またタンクとリアフェンダーのロゴはオーナーオリジナルのデカールです。
カスタムの定番、マフラーはノーマルのまま。とは言え十分な鼓動感が乗っていて楽しい。
後方から見ると…
後ろから見るとローフラットスタイルのリアから、シート位置で絞られて、跳ね上がって見えるタンクがグラマラスです。またバーハンドルでタンクより上に見えるものが少ないのもシート位置のクビレが官能的に見える一因。
積載性0のハーレーなのでバッグは必需品。バックパックのハーレー乗りはあまり冴えないですからね。最小限にとどめて左側に一個なのもデザイン的に秀逸。右にはマフラー、左にバッグでバランスが取れています。
そして走りは
XL883nの2018年型の出力は公式には発表されていませんが、調べてみると51.0 HP@ 6000 RPM 6.9 kgf-m@ 4750 RPMとのこと。NC750Sが54.0 HP@ 6250 RPM 6.9 kgf-m@ 4750 RPMでほとんど同じ数値です。
が、トルクカーブが違うのかXL883nの方が低回転側のトルクが大きくフラットに出ているようです。スタートダッシュ競争をするとXL883nに軍配が上がります。また低速トルク十分+クロスレンジのシフトなのでシフトチェンジの回数は少なくて済みます。
勿論、45°のV型2気筒エンジンの鼓動感は絶対的な魅力。
ロングローでキャスター角30°の車体は直進性に優れています。タンクが細めでエアクリーナがあるのでニーグリップは…ですがくるぶしホールドで十分な安定性を感じられます。一方でワインディングは荷重移動を意識して丁寧に走らないとラインを外れます。(ハンドルの舵角で曲がるのがハーレーの基本といわれることもありますが、荷重移動はすべての2輪の基本というのが管理人の意見)これは「操ってる!感」がとてもあって必ずしもデメリットではないと思いますが、極初心者の人にとっては「曲がりにくい」と感じられるかもしれません。
これはバイアスタイヤを標準で履いていることとも関係するかもしれません。
林道は避けるけどワインディングは楽しい
XL883nの車体重量は256kg。ハーレーの中では最軽量の部類ですがNC750Sより40kg近く重く取り回しやすいとは言えません。なのでソロで林道に入るのは躊躇われます。
でも前述の通り、操ってる感が楽しいのでワインディングに向いています。高速や田舎道を直進するようなツーリングよりもワインディングが最高に楽しいのがXL883n。特に速度を出さなくてもエンジンの鼓動感と相まって楽しめます。
ちょっと細かい弱点
ルックス最高のXL883nですが、意外な弱点があります。それは…フロントサスのブーツが黄色くなること。この写真、格好よく撮れていると思いますが唯一ブーツが黄色がかっています。
洗車を手抜きしているわけではなく、ショップで聞いてみると使用している材質の特性のようです。気になる人は定期的に交換するとか…。ハンドル外しての作業で一体どれだけの工賃がかかるのやら。でも、こだわる人はいると思います。
XL883n とても魅力的なバイクです
大きな音で燃費が悪い印象があるハーレーですがXL883nに関していえば、実走で24km/l程度で排気量を考えると良い部類だと思います。タンク容量12.5lなので単純計算航続距離300km程度。実用では250km位か。但しハイオク指定はお財布に厳しいです。
中距離ワインディングツーリングが最高に楽しいXL883nはとても魅力的なバイクだと思います。