ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

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鬼怒川4ダムのうち3ダムツーリング(川治ダム編)

雪がちらつく湯西川ダムから五十里ダム方面に少し戻り、途中の葛老トンネルを抜けて川治ダムへ。実は管理人、下調べしておらずここまで大規模なダムとは思っておらず…

とても高度感のあるアーチ式コンクリートダム

高度感半端ない川治ダム(2023年4月)
高度感半端ない川治ダム(2023年4月)

川治ダムの駐車場にNC750Sを停めて、ダムを覗くと意外にも大規模なアーチ式コンクリートダムでした。堤体高140mとアーチ式コンクリートダムでは日本で4番目の高さを誇ります。高さだけで言えば矢木沢ダムの131mよりも高く、このブログで取り上げたアーチ式コンクリートダムでは一番の高さです。

目的はFNAWIです。このダムアーチの反りが大きく高度感が半端ないです。この反りは一見する価値があります。

ダム天端は県道23号

川治ダム天端の歩道(2023年4月)
川治ダム天端の歩道(2023年4月)

川治ダムの天端は栃木県道23号が走っており、比較的交通量もあります。下流側の歩道を歩くと、オーバーハングした堤体のおかげで高さを楽しめます。というか、この日は強風だったこともあり管理人高所恐怖症なのでとても怖かったです。歩道からも勇気を奮って写真を撮影したのですが、恐る恐る撮影したので高度感が伝わる良い写真は撮れず…。右岸へ。

右岸から見ても高度感が…

右岸から見ても高度感たっぷりの川治ダム(2023年4月)
右岸から見ても高度感たっぷりの川治ダム(2023年4月)

右岸から見るとダムのゲートがおよそ確認できます。6門のクレストゲート(非常用洪水吐)に2問のコンジットゲート(常用洪水吐)が見えます。クレストゲート上にはゲートの機械室がありますが、ここには天端を通る県道23号の歩道からアクセスするようになっています。(もちろん通常は立ち入り禁止)

上流側歩道は安心して歩ける

八汐湖を望む(2023年4月)
八汐湖を望む(2023年4月)

川治ダムのダム湖は八汐湖と命名されています。ダム周辺で咲き誇るヤシオツツジから採られたとか。植物の名前をダム湖名にした例は珍しいのではないかと思います。

おなじコンクリート式アーチダムで比較すると、川治ダムの堤高は矢木沢ダムよりも高いですがダム湖の容積は八木沢ダムの奥利根湖の3分の1程度です。

とはいえ、豊かな水量を生かして奥利根湖が東京に水を供給しているのに対して八汐湖は用水の半分近くを千葉県に供給しています。首都圏というのは本当に周辺地域の水源がなければ成り立たないことがわかります。

何故か漢文の記念碑

李佩成の記念詩(2023年4月)
李佩成の記念詩(2023年4月)

川治ダムの管理事務所前駐車場にある記念詩碑です。作者は李佩成 氏。wikiによると中国の水資源と環境に関する研究家だそうです

昔日の鬼怒川 今朝は公園と成り 高峡に平湖が出る 人力天に勝つべし

と読み下すのでしょう。これだけ率直に人間の技術の力を肯定する詩は珍しいように思います。大橋ダムの記念碑並みと管理人は感じました。

川治ダムの記事はこれでおしまい。

帰途につきますが、往路の燃費(26.5km/l)が悪かったので1タンクで帰宅できるか微妙な燃料の残り具合。日光道ー東北道を燃費走行に徹した結果、結局帰宅前の平均燃費は33.5km/l程度まで改善。余裕で帰り着きました。

途中の東北道追い越し車線で多重追突事故が発生していました。安全運転を改めて心がけた次第。次回は五十里ダム湯西川ダム、川治ダムが活躍した話題を取り上げる予定です。

鬼怒川4ダムのうち3ダムツーリング(湯西川ダム編)

県道249号西川を過ぎたあたりで堤体が見えます

途中で見える湯西川ダム(2023年4月)
途中で見える湯西川ダム(2023年4月)

管理人、いくつかのダムをツーリングしてきましたがダム堤体が見えてくるまでは道が正しいか割と心配になります。このところ遠くのダムに行くときは迷って行きつけないのは嫌なのでスマホのナビを見ます。ナビ嫌いですけどそうもいっていられません。

ナビがあってもダム堤体が見えてくるとやっぱり安心です。新しい重力式コンクリートダムでクレストゲートが自然越流方式になっていることがわかります。

雪がちらついている…

雪とNC750S(2023年4月)
雪とNC750S(2023年4月)

ダムの堤体が見えて安心した一方、雪がちらついています。路面は融雪剤の効果か濡れていますが凍結した様子はないのでひとまず安心ですが…寒い。

展望台が設置されている湯西川ダム

湯西川ダム展望台へ向かう階段(2023年4月)
湯西川ダム展望台へ向かう階段(2023年4月)

湯西川ダムの駐車場に到着。展望台があるようなのでまずは登ってみますが…階段には雪。もちろん足跡は私が昇ってきたときのものです。

湯西川ダム堤体を展望台から望む

右岸展望台から湯西川ダム堤体を望む(2023年4月)
右岸展望台から湯西川ダム堤体を望む(2023年4月)

湯西川ダム(ゆにしがわだむ)は2012年に竣工した重力式コンクリートダムです。堤高は119mで目的はFNAWIの多目的ダムです。特徴的なのは千葉県の上水道、工業用水を供給する点です。

写真の通り、天端下のクレストゲートは自然越流式の非常用洪水吐になっています。その少し下に常用洪水吐が見えています。利水放流施設は上の写真右下の死角になっています。

湯西川ダムは五十里ダムの上流に位置し五十里ダムの貯水容量が少ないという点をカバーしてダム群による治水能力を向上させています。これについては後の記事で詳しく紹介します。

湯西川湖の風景

湯西川ダム天端から湯西川湖を望む(2023年4月)
湯西川ダム天端から湯西川湖を望む(2023年4月)

湯西川ダム天端左岸から湯西川湖をみるとダムにアクセスしてきた道がトンネルをくぐったあと橋を渡っている様子が見て取れます。この橋が架かっている場所はオクダブリ沢といいます。

その上に見えている高い峰が横瀬山。県道249号は数々のトンネルを通過して県道350号に繋がっています。この地域の国道、県道は山間を縫うようにしてそれぞれが繋がっています。夏のツーリングには最高ではないかと思われます。

湯西川ダム下流側の風景

湯西川ダム天端から下流側を望む(2023年4月)
湯西川ダム天端から下流側を望む(2023年4月)

晴れた空と山々のコントラストが美しい風景です。写真中央やや右側に斜面に雪を積もられて高く見えているのが「関東平野一望台」、少し左奥が前黒山です。関東平野一望台の雪はスキーのゲレンデです。ちなみにこの時点で滑走可能だったようです。そりゃ、寒いはずだ。

この後は展示室に向かいました。ここの展示はとても充実していましたが、紹介は後回しにして先に川治ダムの記事を次に掲載します。

鬼怒川4ダムのうち3ダムツーリング(五十里ダム編)

五十里ダム

五十里ダムを展望広場から望む(2023年4月)
五十里ダムを展望広場から望む(2023年4月)

五十里ダムは利根川水系男鹿川に建設され昭和31年の竣工当時堤体高日本最高の112mを誇る大ダムです。形式は重力式コンクリートダム目的はFNPの多目的ダムです。

ダム関連で「物部長穂」氏の名前はよく出てきますがこのダムも氏が発表した「河水統制計画」に当初から含まれていました。現在より下流に建設を予定しましたが、調査で多数の断層が発見され建設が断念されます。昭和16年には現在地での建設が検討されましたが、戦争で中断。同時期に計画され、五十里ダム竣工の翌年昭和32年に竣工した小河内ダムと経緯が似ています。

昭和31年には佐久間ダム 元(静岡)も竣工しており堤体高日本一の座は竣工すぐに譲ることになります。この時期は太平洋戦争で中断ー再開していた日本のダムインフラ開発の竣工が続きました。更にはこの年には黒部ダムが着工しており昭和31年は日本のダム史において重要な年です。

ダムの放流調整能力向上のため、いくつかの改良工事を経ています。大規模なのは旧クレストゲートの機能拡張と2つのコンジットゲートの新設です。上の写真で隠れていますが、天端直下のクレストゲート3門、旧コンジットゲートが元々の設備でしたが外見からも追加されたクレストゲート用の導水管が目立ちます。

旧コンジットゲートは流量調整ができないものであったために、ゲート奥にホロージェットバルブが追加(リンクは参照URL)されました。更に写真手前中段辺りに見える導水管と2門の新コンジットゲートを追加する大工事をダムを運用しながら行なって現在の姿になっています。

現在でも活躍しており、これについてはまたの機会に紹介します。

桜の前に水神碑、慰霊碑、竣工50年記念碑

五十里ダムの水神、慰霊碑、記念碑(2023年4月)
五十里ダムの水神、慰霊碑、竣工50年記念碑(2023年4月)

左から水神碑、慰霊碑、竣工50年記念碑です。水神碑はあるダムとないダムがありますが何かの基準があるのかはわかりません。

慰霊碑は新しいダムには少なくなりますが、建設中に殉職者を出したダムでは必ずあるものと思われます。特に昭和50年以前に竣工したダム(相模ダム小河内ダムなど)では建設中に多くの方が亡くなっているケースが多く五十里ダムもその一つです。

竣工が昭和31年(1956年)なので竣工50年は2006年。記事を書いているのが2023年で67年目、還暦を過ぎています。

なお奥に見えているゲートは新設された発電用の選択取水設備ではないかと思われます。五十里ダム、施設の追加工事が多くて他記事でも設備があったりなかったりです。

五十里ダム天端への入口

五十里ダムの天端入口(2023年4月)
五十里ダムの天端入口(2023年4月)

五十里ダムの標識と天端入口です。車両通行止めですが、徒歩での立ち入りは問題ありません。なお、手前+奥の山に雪が降っているのがわかると思います。4月中旬というのにこの日は寒かった。

五十里ダム天端から下流を望む

五十里ダム天端から下流を望む(2023年4月)
五十里ダム天端から下流を望む(2023年4月)

天端から下流を望むと副ダムが見えます。副ダム右側には遊歩道らしきものが見えています。一般立ち入り可能な場所ならダム堤体がよく見えそうですが、今回は残り時間のことも考えて後ろ髪を引かれながらも確認できず。

山に隠れて下流には川治温泉があります。奥に見えている山は高く見えますが標高約900mの(たぶん)無名峰です。標高の割に奥多摩や奥秩父より寒いです。

五十里ダム天端から五十里湖を望む

五十里ダム天端から五十里湖を望む(2023年4月)
五十里ダム天端から五十里湖を望む(2023年4月)

五十里ダムのダム湖は五十里湖と名付けられています。ダム湖面はかなり狭い印象で、この点は同じ利根川水系でも矢木沢ダムの奥利根湖奈良俣ダムの奈良俣湖の風景とやや異なります。実際、五十里ダムの貯水量はこの二つのダムと比較すると矢木沢ダムの4分の1強、奈良俣ダムの半分程度です。この弱点を補強するために、上流に建設されたのがこの後に訪問する湯西川ダムです。

ダム放流操作プレイができるダムコン模型

操作を体験出来るダムコン模型(2023年4月)
操作を体験出来るダムコン模型(2023年4月)

五十里ダムの管理事務所に併設された展示館にはダム放流操作を体感できるダムコン模型があります。放流操作を進めていくと実機と同じと思われる警告音が響きはじめ、ゲート開放操作をすると下のように放流映像が流れるというなかなか凝った仕様です。

ダムコン模型で放流操作をした時の映像(2023年4月)
ダムコン模型で放流操作をした時の映像(2023年4月)

雨量計の動作展示

五十里ダムの展示でもう一つ面白いのが雨量計です。本物の雨量計は計量マスが外枠の中に入っていて動きを見ることはできませんが、外枠を透明にして計量マスが左右に傾く様子を見える展示があります。

また小型のポンプを用いて水を循環させているのでスタートさせると計量マスが1mm毎の降水で傾く様子を連続的に確認できます。

この二つの展示はもしかするとダムの展示を担当した人が工作したのか?などと思ったり。

色々見所が多く全てを周り切れませんでしたが、次の湯西川ダムに向かいます。

鬼怒川4ダムのうち3ダムツーリング(小網ダム編)

鬼怒川流域の風景は最高

鬼怒川大滝の風景(2023年4月)
鬼怒川大滝の風景(2023年4月)

鬼怒川上流~中流付近の風景は奇岩や滝がたくさんあり風景を堪能することができます。この滝は国道121号にかかっている鬼怒岩橋から撮影したものです。一番奥に見えている雪をかぶっているのが芝草山、その右手前が狸原山か?この時点で寒かったのでさらに上るのかと思うとやや怯みました。

小網ダム

小網ダム堤体を左岸下流側から望む(2023年4月)
小網ダム堤体を左岸下流側から望む(2023年4月)

しばらく国道121号を進むと小型のダムが見えます。明らかに五十里ダムではありません。この時点ではダム名はわかりませんでしたが、調べてみると小網ダム。よく見ると仁淀川の筏津ダムによく似ています。

小網ダムはもともと五十里ダムから取水された水を使って発電する川治第一発電所とさらに下流の川治第二発電所間の流量調整を行っていたようですが、平成19年には小網ダムそのものにも発電設備が追加され小網発電所として運用されています。

寒さに怯んでいましたがダムが見えれば元気が出てきます。なおタイトルの「3ダム」には小網ダムは含まれません。ごめんね小網ダム。

国道121号から見る五十里ダム

国道からちらっと五十里ダム(2023年4月)
国道からちらっと五十里ダム(2023年4月)

国道121号を進んでいくとちらっと五十里ダムが右側に見えます。昭和31年に建設された当時は日本で最大の堤高112mを誇り、国道沿いで見落とす心配はありません。

ダムが見えても寒いことは寒い

国道121号の風景(2023年4月)
国道121号の風景(2023年4月)

上の写真を撮影した国道121号上でNC750Sを撮影。左側に雪が残っているのがわかると思います。今市市内の温度計が6℃を表していたのが1時間強前。日が昇ってきてやや暖かくなってきたとはいえ高度が上がっている分…トントンかな。まあまあ、寒いです。

が、勇躍、五十里ダムに向かいます。次回五十里ダム。

上空から撮影した日本各地のダムなど(3)

スバル車の故郷?スバル研究実験センター

ツインリンクもてぎ上空(2016年10月撮影)
スバル研究実験センター上空(2016年10月撮影)

関東平野を東に進み、渡瀬川を過ぎたあたりでサーキットと思しき施設が見えました。筑波サーキットはもっと南だし、ツインリンクもてぎにしてはコースが縦長すぎるように思います。

これが何の施設か調べるのは結構頑張りました。サーキットをキーワードにして探してみましたが見つからず、航路に沿ってGoogleマップを見ていくという原始的な方法でやっと分かりました。スバリスト乾杯!

中禅寺湖と男体山

中禅寺湖と男体山(2016年10月撮影)
中禅寺湖と男体山(2016年10月撮影)

関東平野の北東端を過ぎると中禅寺湖と男体山が見えてきます。華厳滝はギリギリ確認できないか…。中禅寺湖、男体山を明智平から楽しんだツーリング記事はこちらから。男体山の「薙」と呼ばれる雨などで削られた沢がよく見てとれます。

蛇尾川ダムと八汐ダム

蛇尾川ダムと八汐ダムを南上空から(2016年10月撮影)
蛇尾川ダムと八汐ダムを南上空から(2016年10月撮影)

写真中央を流れているのは蛇尾川。「へびおがわ」でもなく「じゃびがわ」でもなく「さびがわ」と読みます。知らなきゃ読めない難読地名の一つだと思います。

写真中央につくるまサーキット那須が見えています。ダムは写真の上の方。正面にあるのが蛇尾川ダム。その左側に八汐ダムがあります。隣接したダムといえば…揚水発電です。八汐ダムが上池、蛇尾川ダムを下池とする塩原発電所では最大900,000k Wを発生します。

蛇尾川ダムは堤高104[m]の重力式コンクリートダムで目的は発電(P)のみです。また八汐ダムはフィルダムですが全体がアスファルトフェイシングという珍しい形式です。山梨県の大門ダムではダム堤体ではなく、漏水防止にアスファルトフェイシングが湖岸の一部に使用されていますが、全体アスファルトフェイシングで堤高90.5[m]は世界一の規模です。

塩原発電所に関連して過去に東京電力による取水量などに関するダム運用に関して改竄報告があり水利権が停止され発電できなくなるという不祥事がありました。根本的な原因は八汐ダムの漏水で、対策が取られ利水権は再度認められました。現在は時々点検のための計画停止はあるようですが運転しているようです。

不祥事のせいと言うわけではないでしょうが、この2ダムは現在陸上からの見学ができません。

深山ダムと沼ッ原調整池

美山ダムと沼ッ原池(2016年10月撮影)
深山ダムと沼ッ原池(2016年10月撮影)

さらに東進、那須高原にさしかかると深山ダムと沼ッ原調整池が見えます。深山ダムもアスファルトフェイシングフィルダムで堤高は75.5mと八汐ダムよりやや低いもののこの形式のダムとしては大規模な一基です。揚水発電の下池として利用されますが、目的はかんがい(A)、上水道(W)そして発電(P)の多目的ダムです。

沼ッ原調整池は見て揚水発電の上池とわかる人工的な形状で、また下池である深山ダムとの標高差(有効落差478m)がこの角度からよく分かります。沼原ダムは全周アスファルトフェイシングフィルダムで堤頂長が1579mあり日本国内の全ダム中で3番目の長さです。目的は発電(P)です。

深山ダムー沼ッ原調整池間には沼原発電所が設置されており675,000kWの最大出力を有します。なお沼原発電所はJ-POWER(旧 電源開発)の運営です。

羽鳥ダム

羽鳥ダム(2016年10月撮影)
羽鳥ダム(2016年10月撮影)

航路をやや北向きに変えて福島県に入ると羽鳥ダムが見えてきます。ダム湖は羽鳥湖と名付けられており、写真の羽鳥湖の右斜め上にダム堤体があります。羽鳥ダムは堤高37.1mのアースダムです。アースダムとして日本で2位の湛水面積と湛水量を誇ります。

農林水産省直轄ダムで目的はかんがい(A)の専用ダムです。かんがい用水として重要な役割を果たすと同時に観光資源としても開発が進んでキャンプ場、スキー場、ゴルフ場などが周辺に建設されています。

残念ながらこの後は東北地方、雲が多く撮影が出来なくなってしまいました。

まもなく仙台空港着陸

DHC8-Q800のランディングギアと仙台平野(2016年10月)
ランディングギアと仙台平野(2016年10月)

この撮影を行ったのが2016年。2011年に東北地方太平洋沖地震が発生した際にはこの写真に写っている場所は津波で冠水し仙台空港も大被害をこうむりました。

この時点では海岸側の防潮堤やその内側の防風林などが整備されているようでした。これが約7年前。今はさらに復興も進んでいることと思われます。

これで、上空から撮影したこのシリーズ終了。またねー。

上空から撮影した日本各地のダムなど(2)

丸山ダムを過ぎて次に見えてきたのは…

美和ダム

南側上空から美和ダムを望む(2016年10月撮影)
南側上空から美和ダムを望む(2016年10月撮影)

美和ダムは長野県伊那市に建設された堤高69.1mの重力式コンクリートダムです。写真は南側から撮影しているのでダム堤体は写真中央上側です。美和ダムは洪水調整(F)、かんがい(A)、発電(P)の多目的ダムですが、この地域比較的雨量が多く洪水調整が重視されて運用されています。

このため、堆砂対策が重要視され上流に貯砂ダムを建設し堆砂を防ぐという珍しい対策が取られています。勿論浚渫も行いながら運用されています。

奥に見えている小さめの湖は高遠ダムのダム湖である高遠湖。高遠ダムは堤高31mの重力式コンクリートダムかんがい(A)、発電(P)の多目的ダムです。発電は10km以上離れた春近発電所に送水されて最大23,600kWを発生します。また最近、ダム自体の落差を用いた高遠さくら発電所が建設されました。こちらは199kWとミニ水力発電所ですが使えるものはちゃんと使おうという意気を感じます。

諏訪湖

諏訪湖(2016年10月撮影)
諏訪湖(2016年10月撮影)

更に東進して諏訪湖が見えてきます。諏訪湖と諏訪盆地、上川が見えます。上川側に流れ出しているように見えますが反対で、写真左側の山に隠れた位置に天竜川がながれ、諏訪湖はそちら側に流れています。管理人てっきり南側に流れていると勘違いしていました。

南相木ダムと上野ダム、そして…

南相木ダムと上野ダム、御巣鷹の尾根付近(2016年10月撮影)
南相木ダムと上野ダム、御巣鷹の尾根付近(2016年10月撮影)

御巣鷹の尾根です。左下に南相木ダム、右に上野ダム、南相木ダムから右に向かって直線を伸ばし、上野ダムから下に伸ばして交点辺りが御巣鷹の尾根です。JAL123便の事故は1985年、南相木ダム、上野ダムは1995年着工なので事故当時はこの二つのダム湖は存在しませんでした。

南相木ダムは日本のダムで最も高い位置にあり、上野ダムを下池とした大規模な揚水発電の上池です。このダムの詳細はこちらから。

下久保ダムと神水ダム

下久保ダムと神水ダム(2016年10月撮影)
下久保ダムと神水ダム(2016年10月撮影)

更に東に飛行し関東平野に差し掛かります。そして神流湖と下久保ダムが見えてきます。角が特徴の下久保ダム。確かに上の写真でも角を確認できます。右上向きがダム本体で右向きが補助ダムです。下久保ダムの詳細はこちらから。

また写真右端ぎりぎりに神水ダムも写っています。このダムはあまり大規模なダムではありませんが4連ゲート+1ゲートが面白く管理人好みのダムの一基です。

神流川、烏川、利根川合流域(2016年10月撮影)
神流川、烏川、利根川合流域(2016年10月撮影)

そして関東平野に入ると利根川の合流点が見えます。写真左側から合流してくるのが上流に下久保ダム→神水ダムがある神流川。写真上側から烏川。右上から利根川本流が流れてきます。こんなに川が一杯あって大丈夫か?と心配になりますが、大丈夫ではなく近年でも水害が発生しています。下久保ダムも洪水調整したはずですが及ばないこともあるのです。

次回は更に関東平野を東に。

上空から撮影した日本各地のダムなど(1)

ダムツーリングなので基本的にはツーリングで撮影した写真を中心にまとめているのですが、管理人の好みで飛行機から撮影した写真を時々紹介しています。2016年に撮影してまとめる機会がなかった写真を数回に分けて記事にします。

撮影したのは2016年10月、大阪国際空港(伊丹空港)から仙台空港までDHC8-Q400で移動した機内です。なんと言ってもプロペラ機。飛行高度が低く良い写真が期待できます。

まずは搭乗

伊丹空港からDHC8-Q800で出発です(2016年10月)
伊丹空港からDHC8-Q800で出発です(2016年10月)

階段数段で搭乗できる低い機体、高翼と6枚の可変ピッチプロペラ、T型の垂直水平尾翼。どれもジェット機にはない特徴です。

万博記念公園、大阪大学吹田キャンパス、吹田JCT

大阪万博公園上空(2016年10月)
万博記念公園上空(2016年10月)

写真中央やや下が万博記念公園、その左上高層の建物が見えるのが大阪大学吹田キャンパスです。下の方に太陽の塔が見えていますね。右下、ループしている道路付近は吹田JCT。実家に帰省するときはNC750Sで通過しています。

琵琶湖が見え始める

琵琶湖を京都山科上空から(2016年10月)
琵琶湖を京都山科上空から(2016年10月)

しばらく東向きに飛行して琵琶湖が見えてきます。写真の左下少し目立つ道路が京滋バイパス。名神高速は琵琶湖南岸を通りますがこの写真では山の影になっています。

永源寺ダム

永源寺ダム(2016年10月)
永源寺ダム(2016年10月)

しばらく行くとダム湖が見えてきます。これは永源寺湖でダム湖の左側に永源寺ダムの堤体があります。永源寺ダムはなかなか特徴の多いダムです。まず重力式コンクリートとロックフィルの複合ダムという点。また洪水調整機能を持っておらず農業用水(A)と発電(P)が目的であること。発電に使用されているのがフランシス水車ではなくカプラン水車であることなどです。取材に行ってみたいのですが東京からも実家からも遠いなあ。

愛知県に到着、木曽三川

海津市上空 木曽三川ー揖斐川、木曽川、長良川(2016年10月)
海津市上空 木曽三川ー揖斐川、長良川、木曽川(2016年10月)

もう少し飛行すると愛知「あいち」県上空に。永源寺ダムは愛知「えち」川に建設されています。語源としては愛知「えち」の方が古いのかも。

さて、木曽三川。写真左側(西)から揖斐川、木曽川、長良川。現在は治水対策が進み水害は減りましたが、これだけ大きな川が至近にあれば水害が歴史上多発したのも無理はありません。

歴史的ダム「丸山ダム」

放水中の丸山ダム(2016年10月)
放水中の丸山ダム(2016年10月)

岐阜県山中の丸山ダム+丸山蘇水湖が見えてきます。この丸山ダム、日本初の100m級ダム(堤高98.2m)として建設された重力式コンクリートダムです。大正末期から昭和初期にかけて計画され目的は当初発電(P)のみでした。ダムの竣工は1956年と初期計画から四半世紀以上経ってからでした。この間に多目的ダムの優位性が唱えられるようになるなど情勢も変わり、また木曽川下流域の治水という実際的な要請も加わり洪水調整(F)が追加され目的FPのダムとして運用されています。

この丸山ダム、洪水調整能力と発電能力の強化のために直下にさらに大きい新丸山ダムを建設するという計画が進んでいるようです。すごいね。

さらに東に飛行して、次の記事に。

いろは坂ツーリング(2)

晩秋のいろは坂。登っていって明智平のロープウェイ、展望台の風景など。

明智平のロープウェイ

NC750Sと明智平のロープウェイ(2022年11月)
NC750Sと明智平のロープウェイ(2022年11月)

NC750Sとロープウェイ、奥に女峰山。この日はツーリングのバイクも多く、それも旧車が多かったです。なお明智平の駐車場は有料ですが、駐輪場は無料です。嬉しい。

展望台正面には中禅寺湖と華厳の滝

中禅寺湖、華厳の滝(2022年10月
中禅寺湖、華厳の滝(2022年11月)

絶景です。右側が男体山。中禅寺湖は男体山が噴火した時の溶岩が川をせき止めてできた堰止湖です。中禅寺湖と華厳の滝の間には中禅寺ダムがあり華厳の滝の流量を調整しています。中禅寺ダムはFNPの多目的ダムです。(但しダムとして扱われていますが堤高は6.4mしかなく厳密には堰)

男体山と中禅寺湖

男体山、中禅寺湖、華厳の滝(2022年11月)
男体山、中禅寺湖、華厳の滝(2022年11月)

男体山が噴火した時の溶岩が…というのが想像できる風景です。男体山のマグマは流動性が低く、噴出した溶岩はあまり流れず高い崖を形成しながら冷えていったために屏風岩などの特徴的な地形が残りました。

国際色豊かな若者たち

国際色豊かな若者たち(2022年11月)
国際色豊かな若者たち(2022年11月)

多国籍の若者たち。どこかの大学の研究室とか…と思ったらWEBで偶然集まって日本を旅行することになったそうで…。でも楽しそうだったので記念に撮影させてもらいました。

ロープウェイの下りの動画

下りのロープウェイです。見た目より高度感あります。

明智平から筑波山を望む

明智平から筑波山を望む(2022年10月)
明智平から筑波山を望む(2022年10月)

関東平野の北端から山に登った明智平からは関東平野の真ん中にある筑波山が見えます。

方等上流砂防堰堤

男体山、方等上流砂防堰堤、方等滝、NC750S(2022年11月)
男体山、方等上流砂防堰堤、方等滝、NC750S(2022年11月)

雲隠れの男体山、方等上流砂防堰堤、NC750Sです。上の写真で滝のように見えているのは砂防堰堤でその下が方等滝(下の写真で分かりやすい)です。今回のツーリングではダムに恵まれませんでしたが意外な場所で出会いました。

方等上流砂防堰堤と方等滝(2022年11月)
方等上流砂防堰堤と方等滝(2022年11月)

男体山の屏風岩

屏風岩、NC750(2022年11月)
屏風岩、NC750(2022年11月)

屏風岩と呼ばれる地形は全国各地に多くありますが、写真は男体山の屏風岩。男体山が噴火して流出した溶岩の内南側に流れた(全体の内のごく一部)が川をせき止めて中禅寺湖を作り、東南東側に流れた大部分が屏風岩を形成したのではないかというのが高度地図を見た管理人の推測です。

帰りは東北道を素直に都心まで走って環七に合流。渋滞もなく順調に帰宅しました。地理的にとても興味深い風景が楽しめたツーリングでした。

富士山とダムを堪能するツーリング

すこし山が色づいてきた10月末

奥多摩→奥多摩周遊道路→青梅街道→柳沢峠→大菩薩上日川線→上日川ダム→大菩薩湖北岸展望広場→中日川峠→フルーツライン→青梅街道→柳沢峠→小河内ダムの経路でツーリングに行ってきました。記事をまとめるのが遅くなったので写真を中心に掲載。

奥多摩周遊道路月夜見第一駐車場から小河内ダム

ほんのり紅葉の奥多摩と小河内ダム
ほんのり紅葉の奥多摩と小河内ダム

柳沢峠 紅葉と富士山、空、雲

柳沢峠から富士山方面(2022年10月)
柳沢峠から富士山方面(2022年10月)

柳沢峠から富士山アップ

柳沢峠から富士山アップ(2022年10月)
柳沢峠から富士山アップ(2022年10月)

青梅街道上でNC750Sと富士山

青梅街道上でNC750Sと富士山(2022年10月)
青梅街道上でNC750Sと富士山(2022年10月)

この場所の撮影は午前中早い時間がベストショットになります。そこまでやるのは大変ですけどね。

上日川峠から北岳方面を望む

上日川峠から北岳方面を望む(2022年10月)
上日川峠から北岳方面を望む(2022年10月)

手前が甲府盆地、兜山。鳳凰山から高谷山に至る稜線。北岳ー農鳥山の稜線。雲、空。

富士山、大菩薩湖、NC750S

上日川ダム手前の撮影スポットから(2022年10月)
上日川ダム手前の撮影スポットから(2022年10月)

富士山が見えています。木の陰になっていますが大菩薩湖。手前にNC750S。

上日川ダムから富士山を望む

上日川ダムから富士山を望む(2022年10月)
上日川ダムから富士山を望む(2022年10月)

上日川ダムからはタイミングが良ければ富士山が良く見えますがもれなく鉄塔が付いてきます。

大菩薩嶺の風景

上日川ダムの取水口(2022年10月)
上日川ダムの取水口(2022年10月)

手前に見えるのは上日川ダムの導水口。葛野川ダムに繋がっているはずです。(葛野川ダムは手前で通行止めで到達できないのが残念。)

大菩薩湖北岸からの風景

大菩薩湖北岸展望所から富士山、上日川ダム、大菩薩湖(2022年10月)
大菩薩湖北岸展望所から富士山、上日川ダム、大菩薩湖(2022年10月)

ピントが中途半端だ。

中日川峠手前の紅葉

中日川峠手前の紅葉(2022年10月)
中日川峠手前の紅葉(2022年10月)

中々綺麗だった。ただ落ち葉が凄くて慎重な運転が必要でした。

中日川峠の絶景スポット

中日川峠から富士山+NC750S(2022年10月)
中日川峠から富士山+NC750S(2022年10月)

この場所で撮影するベストな時間は夕方です。でも山の中なのであまり夕方に通過したくないのが本音。

この日二回目の柳沢峠

夕焼け少し前の富士山ー柳沢峠から(2022年10月)
夕焼け少し前の富士山ー柳沢峠から(2022年10月)

少し夕焼け気味。

多摩川第一発電所

小河内ダム(2022年10月)
小河内ダム(2022年10月)

紅葉気味です。

夕焼けに映える奥多摩湖

夕焼けの奥多摩湖(2022年10月)
夕焼けの奥多摩湖(2022年10月)

小河内ダムで夕焼け。

因みにこの記事の作成が遅くなったのは、忙しかったのと写真が多くてどうまとめるか考えているうちに…忘れてたから。

次回は車検の話題。

佐久間ダム(千葉県)

佐久間ダムと言っても大ダムじゃない方

ジビエを食べたくなって猟師工房に向かうことにしました。残念ながら天気は今一つですが、その道々撮影した道の駅保田小学校や佐久間ダム(千葉県)の写真を掲載します。佐久間ダムは静岡県に大規模な重力式コンクリートダムがありますが、そちらではなく佐久間ダム(千葉県)です。

道の駅保田小学校の一角(2022年10月)
道の駅保田小学校の一角(2022年10月)

道の駅保田小学校は廃校になった保田小学校の土地や校舎を改装して道の駅に仕立てています。「小学校」の名前の通り、往時のグッズがあちこちに残されています。が、今週の予定「ルービヒサア」はどうよ。

佐久間ダムのダム湖は「佐久間ダム湖」

佐久間ダム(千葉県)の堤体(2022年10月)
佐久間ダム(千葉県)の堤体(2022年10月)

佐久間ダム(千葉県)のダム湖はストレートに「佐久間ダム湖」と呼ばれているようです。ちなみに大ダムの佐久間ダム(静岡県)のダム湖は佐久間湖。ダム名は被っていますが、ダム湖の名前はせめて変えたのか?

佐久間ダム湖周辺は千葉県のダム湖らしく親水公園として整備されています。便数は多くはないもののJR内房線保田駅や安房勝山駅からバスが出ていて公共交通機関でもアクセスできます。南総一のサクラの名所…だそうですがこの時期は勿論咲いてません。春にまた来よう。

天地の恵ー佐久間ダム記念碑(2022年10月)
天地の恵ー佐久間ダム記念碑(2022年10月)

千葉県のダム名物、ダムの由来を掲げる碑。戸面原ダム保台ダム高滝ダムなど一枚石の碑です。よく見ると千葉県知事 沼田 武 さんの名前が出ていて、この時期に建設されたダムに共通して制作されたのかもしれません。

佐久間ダムの堤体を右岸から望む(2022年10月)
佐久間ダムの堤体を右岸から望む(2022年10月)

佐久間ダム(千葉県)は堤高25.5mのアースダムです。目的はA(農業用水)のみ。おそらく平成の灌漑事業の一環として前述の戸面原ダムなどと一緒に建設されたものです。規模的にはあまり大きくはありませんが、近隣の農業にとっては重要な水源です。

佐久間ダムの洪水吐(2022年10月)
佐久間ダムの洪水吐(2022年10月)

佐久間ダム(千葉県)の自然越流式の洪水吐です。見たところほぼ満水位に近い感じです。治水機能は期待されていないので、常に必要分のみ貯水する設計と運用かもしれません。「天地の恵み」碑では「楽農環境の実現」と謳われて手放しの評価がされています。

猟師工房に寄る

キョン@猟師工房(2022年10月)
キョン@猟師工房(2022年10月)

佐久間ダム(千葉県)から鴨川方面に抜け、県道24号を北上して猟師工房によってジビエを購入します。鹿、猪、キョンを購入。この時はキョンの在庫が豊富で、事情を聴いてみると今年はキョンが良く獲れているとか。また10月のこの時期は発情期のオス鹿の声が道路沿いでも聞こえてくるそうです。

まさに鹿鳴。ところで明治時代の鹿鳴館は発情期のオスが集まって…という訳ではなく「呦呦と鹿鳴き 野の苹を食む 我に嘉賓有り 瑟を鼓き笙を吹かん…」という漢詩の一節から命名されたとか。(参考 web国語の窓)どちらかというと秋の季節の賓客をもてなす主旨ですね。

次回は、富士山の風景を求めて…。

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