ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

カテゴリー: 俳句・短歌

しまなみ海道ツーリング

人生初しまなみ海道を通る

渦浦港から見る来島海峡第一大橋と第二大橋(2024年5月)
渦浦港から見る来島海峡第一大橋と第二大橋(2024年5月)

しまなみ海道は現在3つある本四架橋のうち、唯一歩行者や自転車、小型2種や原付バイクが通行できます。本州側は広島県尾道市、四国側は愛媛県今治市を結び1999年に供用開始されました。「しまなみ海道」の愛称で知られていますが、正式名称は西瀬戸自動車道。

なお岡山県倉敷市と香川県坂出市を結ぶ「瀬戸大橋」は瀬戸中央自動車道。淡路島を経由して兵庫県神戸市から徳島県鳴門市を結ぶのが神戸淡路鳴門自動車道。一番東のルートは「瀬戸」が付きません。

前述の通り、歩行者、自転車、小型2種の通行が可能なことから他の2架橋とは雰囲気がかなり異なります。またICがほぼ各島に設置され、それぞれの島に降りてツーリングを楽しむことが出来る点も特徴的です。

上の写真は今治側から渡って最初にICが設定されている大島(愛媛県)の渦浦港から撮影したものです。渦浦は「うずうら」ではありません。読めますか?正解は…この記事の最後に。

渦浦八幡の鳥居

渦浦八幡の鳥居(2024年5月)
渦浦八幡の鳥居(2024年5月)

渦浦八幡
帯仲日子天皇(たらしなかつひこのすめらみこと) ※仲哀天皇
品陀和氣命(ほむだわけのみこと) ※応神天皇
息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと) ※神功皇后
の3柱を主神として祀っているとか。大神社ではありませんが、今回の目的地大山祇神社の神紋(八角形に三)である「隅切折敷縮三文字-すみきりおしきちぢみさんもんじ」が見えるのであるいは分社かもしれません。

世界で一番近くから建造中の船が見える砂浜

あいえす造船(2024年5月)
あいえす造船(2024年5月)

クレーンが見えているのは大島西岸にあるアイエス造船世界第4位の竣工量を誇る今治造船のグループ会社です。見出しの世界一は決して大げさでなく見えている砂浜から見る船の大きさに圧倒されます。なお、浜だけでなく公道からもよく見えるのでこれも世界一かもしれません。

四国の霊峰石鎚山を望む

亀老山展望公園から四国を望む(2024年5月)
亀老山展望公園から四国を望む(2024年5月)

大島の亀老山展望公園の駐車場手前から撮影した写真です。右側花の奥手前に見えるのが高輪半島。その奥左に見えて一番高いのが石鎚山。その左、ほぼ写真中央が瓶ヶ森、更に左にある峰が笹ヶ峰

村上義弘公の墓へ

句碑とNC750S(2024年5月)
句碑とNC750S(2024年5月)

「いにしえの 砦の跡の 椿の花 血痕のごと 木洩日に見ゆ」の歌碑。愛媛県は短歌で有名な正岡子規の出身地。流石です。

村上義弘公の墓(2024年5月)
村上義弘公の墓(2024年5月)

村上義弘公の墓です。公の説明は以下の顕彰碑をどうぞ。

村上義弘公の顕彰碑(2024年5月)
村上義弘公の顕彰碑(2024年5月)

なお、村上義弘公はその実在性に疑いがあるようですが、吉海町としては地元の英雄として顕彰しているようです。

さて「渦浦」読み方は「ごううら」。知らなければ絶対読めないですね。

次回は大三島に渡ります。

矢木沢ダムを目指したツーリングー1

雪解けを 集めて轟轟 小森ダム

先日の東京は晴れた日、いつかは行かねばと思っていた矢木沢ダムを目指してツーリングに出かけましたが…。矢木沢ダムは群馬県の沼田を超えてどちらかといえば「日本海側」であることを忘れてました。寒いは、雨に降られるはで大変でしたが、それはそれで面白いツーリングになりました。

この一帯、いわゆる豪雪地帯で今の時期は雪解け水が凄い!矢木沢ダムの手前の藤原ダムの手前の小森ダムです。音量が凄いです。

留浦浮橋の桜吹雪

奥多摩に 降る雪の如 山桜

留浦浮橋のヤマザクラ

入間白岩林道の写真をアップする予定でしたが、少し先の奥多摩湖の留浦浮橋手前のヤマザクラの動画をアップします。留浦浮橋近辺はどちらかといえば秋の紅葉が有名ですが、ヤマザクラも植えてあり風が吹いた時の桜吹雪が素晴らしかったです。

次回は柳沢峠方面に向かいます。

東伊豆へのツーリングー小室山公園椿園(4)

ときは今 あめが下知る 五月かな

天ヶ下@小室山公園椿園(2021年3月)
天ヶ下@小室山公園椿園(2021年3月)

この椿は天ヶ下。一つの木につく花が非常に異なるのが特徴で紅色一色の花や紅地に小さな白い斑入り、大きな白い斑入り、ほとんど白など様々な花が着きます。天ヶ下の命名の由来はハッキリしないのですが、様々な花の変化を謀反に向かう明智光秀の心移りに見立てたものだと勝手に思っています。

日本各地の…

小室山公園椿園(2021年3月)
小室山公園椿園(2021年3月)

日本各地の椿生産者を集めて大会を催した際の記念植樹に各地名を彫った石碑が立っているのですが…、墓石状態です。もうちょっと良い見せ方があるような気がします。この各地写真に写っているのはごく一部で数十は確認できました。管理人の出身、高知県の「高知県高知市」の碑もありました。

忠魂碑がひっそりと

小室山公園椿園の忠魂碑(2021年3月)
小室山公園椿園の忠魂碑(2021年3月)

大正5年竣功が示された忠魂碑がありました。陸軍中将田中義一書の文字が確認出来、後の首相となる彼は確かにその当時陸軍中将だったようです。祀られているのは日清戦争以来の戦死者のようで明治二十八年や奉天などの文字が確認出来ました。(少し暗くてよく見えませんでしたが…)合掌。

次回は大室山を経由して奥野ダムに向かいます。

そうだ、北岳を見に行こうツーリング(2)

釜無川に架かる橋の上から南北を望む

釜無川にかかる橋から北を望む(2020年11月)
釜無川にかかる橋から北を望む(2020年11月)

川は釜無川。富士川の上流で甲府盆地で笛吹川と合流するよりも上流域を釜無川と呼ぶそうです。この時期は水量が少ないです。おそらく雪解けの時期には水量が多いのではないかと推察する次第。

山は写真左から、金峰山、国師岳、少し奥に甲武信ケ岳、さらに奥に雪をかぶった両神山。右に目を向けて和名倉山、右端の頂上が雲取山。奥秩父山塊の主だった尾根が良く見えています。(山に詳しいわけではなく調べました。)

河原にて 秩父の山々 日に映えて
かえり見すれば 風に吹かれる富士の高嶺

釜無川にかかる橋から南を望む(2020年11月)
釜無川にかかる橋から南を望む(2020年11月)

南側に振り返ると富士山が見えています。富士山は冬の時期には頂上部分が冠雪しますが、北側の冠雪は少ないようです。これは降水(降雪)が南側の斜面に多いのと、冬場の北風で雪が付きにくいのが原因とされています。ちなみに柳沢峠からみる富士山はその様子がよく分かりますが、これは後日掲載します。

明日は、今日掲載しなかった八ヶ岳、北岳の写真など掲載予定です。

人生初、銚子(犬吠埼)ツーリング(4)ー灯台資料館ダイジェスト

川柳?でお出迎え

銚子の川柳?(2020年11月)
川柳?ですかね。

資料館の入り口には「ほととぎす 銚子は 国のとっぱずれ」の川柳?が。銚子の枕詞はほととぎすなのか、ほととぎすはとっぱずれの縁語なのか、単なる駄洒落なのか。ちなみに魚眼風に撮影された灯台の影は、私も撮影しました。同じような時期と時間に撮影したのか同じような向きと長さです。

巨大な扇風機…ではない

犬吠埼灯台の一等レンズ(2020年11月)
奥の人と比べて大きさが分かります

写真で見ると昭和の扇風機のようにも見えますが…灯台に使われていたレンズです。このレンズは犬吠埼灯台のものではなく福岡県沖の沖ノ島灯台で平成19年まで約100年間使用されていたものだそうです。奥にいる人と比べてその大きさが良く分かります。

遠くに光を届けるのは大変

レンズのお勉強(2020年11月)
資料館でレンズのお勉強

灯台の光が遠くから見えるのは当たり前のようですが、それを実現するためにはちゃーんと設計されているのですね。この資料館、レンズだけでなく灯台の歴史的な背景や構造、変遷などが良くまとめられていて300円の入場料で十分楽しめる内容です。また何故か萩尾望都さんのサイン入り漫画が数ページ掲示されているのもポイントです。権利関係分からないので写真掲載は無し。是非現地でご覧ください。

明日は灯台回りの植生の写真を紹介します。

奥多摩~フルーツライン~秩父往還をめぐる紅葉狩りツーリング3(月夜見第一駐車場)

奥多摩周遊道路を登って月夜見第一駐車場

小河内ダムと紅葉とススキ(2020年11月)
手前が紅葉しているのに向かいの斜面は緑

秋川から奥多摩周遊道路を登って、都民の森駐車場を超えて月夜見第一駐車場へ。小河内ダム方向を見るとススキと紅葉。でも向かいの斜面は緑が多い。おそらく向かいの斜面は南向きで少し暖かいのが影響しているものと思われます。上の方は色づいてますね。

奥多摩湖と色づく山々(2020年11月)
多摩川源流はこの写真の左手です

向きを変えて奥多摩湖の上流側。色づいた山々が美しい。西の方から晴れてきて日が当たっているのもよかったです。多摩川の源流はこの写真の左側。この写真中心近くに見えている谷は峰谷川。山々に谷を刻んでいる流れを良く表した名前ですね。なお浮橋の名前になっている留浦はこの峰谷川の谷にある集落名です。

綿まとい 寒さをしのぐか ススキの穂

小河内ダムを背景にススキ(2020年11月)
すっかり晩秋の印象

ススキの穂も開ききって枯れ加減。すっかり晩秋の雰囲気です。

奥多摩の天気は変わりやすい(奥多摩湖ツーリング写真)

霧に煙る奥多摩湖と御前山
奥多摩の天気は変わりやすい

管理人のツーリングルートの一つの拠点が小河内ダムです。まず小河内ダムまで行ってそれから気分次第でどこに行こうか決めるということもしばしばあります。そもそもスマホも所有していませんし、ナビもありませんから行こうと決めた所に到着できるとは限らないという事情もあります。

東風受けて 雲の子産むか 小河内ダム

季違いご容赦。秋になって天気が悪い日が増えてきました。山の天気は変わりやすいといいますが奥多摩はまさにその典型です。特に小河内ダムは東側に堤体が向いており、多摩川は谷を東流します。この谷に沿って東から湿った風が吹いてくるとかなり高い確率で雨が降ります。湿った風がダムの堤体や山の斜面で一気に100m以上駆け上がるのですから雲が出来るのも必然です。

山の天気は油断大敵。皆様も是非お気を付けて。

奥多摩湖畔のカラスアゲハ

奥多摩湖畔のカラスアゲハ
多摩湖畔のカラスアゲハ(9月中旬撮影)

大菩薩嶺周りの林道の植物をしばらく紹介してきたので、少し趣を変えて昆虫の写真を公開。今年の9月中旬に奥多摩湖畔で撮影したカラスアゲハ(と思う)の写真です。全国的に分布し珍しい種類ではないようですが、羽のデザインの個体差地域差が大きいそうです。

野の花で 最期の蜜か 烏揚羽

この時は花から花へ忙しく蜜を吸いに回っているところでした。おそらく産卵期を迎えて最後の腹ごしらえでしょう。産卵後は親は死んでしまい、子は蛹で越冬。一般的に蝶の幼虫は農作物の葉を食害し、大型の蝶の蛹が食べる量はかなりなものですから、農家には嫌われます。が、Wikipediaによると「栽培種のミカンなどは好まない」とあってへーって思いました。

ちなみにこの日のツーリング、この後は大菩薩ラインを通ってフルーツラインから20号。20号側から大菩薩湖に向かうつもりでしたが入り口を見落としたので甲斐大和の道の駅でシャインマスカットを買って大月から中央道で帰りました。

奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ
奥多摩湖畔のカラスアゲハ

相模ダム、城山ダムを巡るソロツーリング(相模ダム編)

相模湖、相模ダムの入り口は割と目立たない

国道20号線(いわゆる甲州街道)をずっと下っていくと相模湖と相模ダムはあります。が、意外と入口が目立たずうっかり見落とすと大月方面に通り過ぎます。この日はそれを意識しすぎて手前の県道517号線に入ってしまい、相模ダムには右岸側から到着しました。道を間違えると不安なものですがランドマークが確認できると安心です。

相模発電所の変電所
褐色に塗装された真空遮断機と白いガイシ

県道517号から向かうと相模湖より前に、相模ダムにある相模発電所の変電所が見えてきます。褐色に塗装されているのは変電所には欠かすことのできない真空遮断機。白いガイシとの対比が印象的です。相模発電所は比較的大きな水力発電所なので変電所もそれなりの規模です。

相模ダムの堤体を右岸から望む

相模ダムの堤体を右岸から
相模ダムの堤体を右岸から望みます

相模ダムの下流域は残念ながらダム堤体を正面から見るように整備されていません。最近設計されたダムでは上下流にダムを望む広場が整備されている(埼玉県 滝沢ダム浦山ダムや神奈川県 宮ヶ瀬ダム等)ことも多いですが、1930年代に計画され1947年に竣工したこのダムではそのような「気遣い」はありません。残念。

相模ダムと発電所

相模ダム堤体から下流を望む
相模発電所と変電所が良く見えます
相模ダム上流から堤体と変電所を望む
右側に発電用の利水ゲート(多分)があります

相模ダムの堤体から下流を見ると変電所と発電所が良く見えます。またダムの少し上流にある相模湖大橋からはダムの堤体と変電所を一望することが出来ます。ダムの奥に見えている道路は中央自動車道(E20)の高架です。

ダムには黒い歴史がある

相模ダムの慰霊碑
相模ダムの建設時には明らかになっているだけで83名の方が亡くなりました

相模ダムは神奈川県の重要な水道水源と工業地帯の電源として建設され、現在でも水道水源として神奈川県にはなくてはならないインフラの一つです。計画・建設されたのは1930~1940年代、折しも第2次世界大戦の時期で軍部が非常に力を持った時代でもありました。多くのダム建設でそうであるように、ダム湖に沈むことになる集落では激しい反対運動が起こりましたが、それに対して軍部が圧力をかけたこともあったようです。またそのような状況下で建設現場は過酷で明らかになっているだけで83名の方が亡くなりました。引き継がれてきたインフラの恩恵を受けている何気ない日常で考えさせられる歴史です。

はたはたと 人を悼むか 黒蜻蛉

相模ダムのハグロトンボ
黒蜻蛉はハグロトンボの標準和名を持つ黒い羽とゆったりとした飛び方が特徴的なトンボです

相模湖大橋から相模湖を望む

相模湖大橋から相模湖を望む
相模湖大橋から相模湖を望む

相模湖大橋から相模湖を望むと湖面と石老山が良く見えます。相模湖の本体?は写真右側の奥で観光、レジャーの中心スポット相模湖公園があるのですが、橋からは直接見ることが出来ません。左側に見えている橋は県道517号線。この後ここを通って城山ダムに向かいます。

相模ダムでNC750Sの記念撮影
相模ダムでNC750Sの記念撮影

城山ダムに向かいます。続きます。