ダムや海、山、川、岬を巡るツーリングを通し関東を主に日本の風景を紹介します

タグ: 早明浦ダムツーリング

国道439号+早明浦ダム+大橋ダムツーリング 早明浦ダムの立ち位置

「四国のいのち」

四国のいのち(2021年5月)
四国のいのち(2021年5月)

早明浦ダムには「四国のいのち」の揮毫がある石碑が立っています。この言葉は当初「四国はひとつ」になる予定だったのですが、ダム建設地の県知事が「水は一つになったが、他のことはまだまだ」といって反対しこの言葉に落ち着いたとか。

四国は東西に山地が走っているため、山地の南部(高知県)で雨が多く、北部(香川県、愛媛県、徳島県)では降水量が少ないです。四国に降る雨のイメージとしては2/3が高知県に降るものの人口で見ると高知にいるのは1/5で、水需要が大きい地域に水が少ない地勢になっています。

徳島4割、香川3割、愛媛2割5分

四国のいのちの説明(2021年5月)
四国のいのちの説明(2021年5月)

残りの高知は4%です。上の看板を見ると四国四県で円グラフの面積が同じになっていますが中の数字に注目してください。高知と徳島では10倍以上早明浦ダムからの取水量が異なっています。また香川は特に降水量が少ない地域にも関わらず最も人口が多い地域で早明浦ダムから導水した香川用水への依存度が高い地域です。四国四県それぞれ個性がありますが、こと「水」という点では過去にもめ事が多かったとも言えます。

高知県内でもダムの固定資産税は所在地の本山町と土佐町に入りダム湖に沈む大川村には入らないなどもめ事要素満載です。

ちなみに高知県は人口が少ないうえに県庁所在地の高知市比較的近くに大渡ダムや鏡ダムまた仁淀川、鏡川水系の取水場があり地下水も豊富なため早明浦ダムへの依存度が低くなっています。

それでも早明浦ダムは四国のいのち

早明浦湖とダム堤体(2021年5月)
早明浦湖とダム堤体(2021年5月)

様々な紆余曲折を建設され、今でももめ事が時々ある早明浦ダムですが逆に言うと早明浦ダムの水源としての重要性が理由です。ちなみに早明浦ダムは関東でいうと小河内ダム位の規模ですが、ダム湖のさめうら湖は奥多摩湖の倍程度の水量があり、その水量をもって四国を支えています。

次回は早明浦ダムを出発して大橋ダムに向かいます。

国道439号+早明浦ダム+大橋ダムツーリング ダム直下のビオトープ

堤体側からキャンプ場側を見る

早明浦ダム直下流の水たまり(2021年5月)
早明浦ダム直下流の水たまり(2021年5月)

ダム堤体側からNC750S を停車したキャンプ場側を見るとこんな感じです。水が溜まっていますが、この水は流れていません。この小道を含めて写真に写っている場所はダムが本格的に放流するとすべて流路になります。時々完全に水没するので大きな木は生えておらず、たくさんの野草が見られます。

遠くに見えているのは県道263号線。早明浦ダムが本格的な放水をする様子はここから撮影されたものが多いです。

シランが目立っていた

早明浦ダムのシラン(2021年5月)
早明浦ダムのシラン(2021年5月)

綺麗に咲いていてよく目立っていたのがシランです。野生のものはかなり珍しいらしいのですが、栽培種が自然環境に逸漏してあちこちで良く咲いています。観賞用の種類なので花も大きく美しい。

ミズタビラコというらしい

早明浦ダムのミズタビラコ(2021年5月)
早明浦ダムのミズタビラコ(2021年5月)

キュウリグサに似た小さな白い花がたくさん咲いていました。花の付き方がキュウリグサとは少し違うので調べてみるとミズタビラコという別の種類の野草でした。写真で見ると可愛らしい花ですが、右に写りこんでいるスギナの大きさと比べると小ささがわかると思います。まあまあ頑張って撮影しています。

水たまりにはアメンボ

早明浦ダムのアメンボ(2021年5月)
早明浦ダムのアメンボ(2021年5月)

人生史上初めてアメンボを凝視しました。気づいたことは、やっぱり昆虫。よく見ると中心の大きいアメンボには羽がありませんが、写真右上の個体には羽があります。調べてみるとアメンボって飛ぶんですね。この年になって初めて知りました。まあ、早明浦ダムに行ったのも初めてなんですが。

次回も早明浦ダム周辺の風景を紹介します。

国道439号+早明浦ダム+大橋ダムツーリング

早明浦ダムは国道439号からすぐ

早明浦ダムとNC750S(2021年5月)
早明浦ダムとNC750S(2021年5月)

ダムツーリング次の目標は四国最大のダム、早明浦ダムです。ちなみに経路は国道194号→国道439号。国道439号はヨサクのあだ名で知られる有名な酷道ですが194号から早明浦ダムまでの経路は非常に整備されて走りやすくなっています。

早明浦ダムは吉野川流域の上流、高知県長岡郡本山町と土佐郡土佐町にまたがり、治水や上水道や発電を含む様々な利水を目的とした重力式コンクリートダムです。ダムも大きいですがダム直下流の広場(キャンプ場?)も広いです。

距離感が分かるようにダム堤体の前にNC750Sをおいてキャンプ場の橋の方から撮影したのが上の写真です。右側の親子連れとNC750Sの大きさ関係を見ると距離がどんなものか分かると思います。実際にはダム堤体から300mくらい離れて中望遠で撮影しています。

ダム堤体直下に続く小路

早明浦ダム堤体に続く小路(2021年5月)
早明浦ダムとNC750S(2021年5月)

NCを停めたキャンプ場の堤体よりの橋からは小路があって堤体にさらに近づくことが出来ます。もうススキが穂を出していたのが印象的です、また小路の周りには色々な野草(これは後日紹介)が咲いていました。コンジットゲートが2箇所堤体下部に見えています。

更に進んで減勢工の直下流から

早明浦ダムを減勢工直下流から(2021年5月)
早明浦ダムを減勢工直下流から(2021年5月)

更に進むとダムの減勢工直下流で立ち入ることが出来ます。更に柵なども設置されていないので水面を触ることも出来ます。勿論、ダム堤体下の正面に見えるコンジットゲートから放流があるときは立ち入り禁止になるのでしょう。とは言え、通常は写真右に見えている水力発電所、早明浦発電所側から放流されるのでコンジットゲートからの放流は通常はないそうです。

ちなみに早明浦ダムのダムカードはクレストゲートの放水で、この写真を撮影した場所が余裕で流路になっている写真が採用されています。(水資源機構の早明浦ダム公式で見ることが出来ます。)

次回は小路の野草とか紹介しようかと。